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Against All GRAVITYツアー沖縄初日感想文④


アンコールは、拍手に加えて沖縄らしく指笛も!!初めて聴いた!!!!
感激しながら会場を見回していると、重力と呼吸ツアーのはじまりのSEが流れる。
 
2ツアーの間聴いてきたこのSEをライブで聴けるのも、おそらく今日が最後になる。重力そのものみたいな重低音と、ダダダダン、ダダダダンの音に合わせて暗闇に焚かれるフラッシュを、目に記憶に焼き付けるように浴びて。
最後のダン!の瞬間、視界が真っ白になった。
 
 
 
 
SINGLES
視界が戻ったら、そこにMr.Childrenがいた。
花道が設けられていたドーム公演では最初さくらいさんは花道先端にいて、その花道先端に取りつけられた照明は全て天井を向いて四角錐を作っていた。つまり白いタワーの中にさくらいさんがいる形からスタートする、というのがドーム公演のSINGLESだった。
……のだけど、もちろんこの会場には花道が無い。さくらいさんはメインステージ中央スタートで、白い照明のタワーに囲われる演出はなし。続いてドーム公演の途中でやってた「頬にキスした」のジェスチャーもなし。
ただし、間奏明け「楽しいのは今だけ~」からの、メインステージ縁に並んだ照明が天井を向いて三角形を作る赤タワー演出はドームから続投。これは花道なくてもできるもんね!
 
そんなわけで、沖縄のSINGLESはアリーナツアーとドームツアーのハイブリッドな印象でした。
演出やアプローチ(花道無いからメインステージを歩き回る)にアリーナを感じて懐かしさもありつつも、アンコール1曲目で奏でられるこのSINGLESが帯びているのは、間違いなく今ツアーの空気感。
アリーナのSINGLESが全体の1曲目としてステージと会場の「会いたかった!!」をぶつけ合う空気感だったとしたら、今ツアーでアンコール1曲目として奏でられるSINGLESは、もう少し歌詞の内容が意識された届け方・聴かれ方だった気がする。(アリーナがあまりに歌詞(失恋曲)ガン無視のテンションだっただけという気もする(笑)とはいえディスってるつもりは毛頭ない!あの「会いたかった!!!!」でいっぱいな祝祭に満ちたSINGLES、大大大好きだったよ!!)
そういった点では絶対にアリーナとは違うんだけど、でも少しだけアリーナ要素もあるという不思議なSINGLESでした。
ある意味、アリーナとドームの集大成的なSINGLESだったかも。
 
それとびっくりしたのは、アンコールのさくらいさんの衣装。
これまでの公演では白のアレンジしたツアTに黒のジャケットを羽織って出てきた(そして退場まで脱ぐことはなかった)さくらいさんだったけれど、この公演ではなんと登場時から着ていなかったのね。SUNRISEの水色ジャケも最初から着てなかったし、1曲目Your Songの登場も白ジャケットなしだったらしいし(これ記憶曖昧、他の方が仰ってるの見かけたからそうなのかな?)、沖縄は全体的に軽装パターンだったってことになるね!
んで、沖縄の何がびっくりだったって、ジャケット着てなかったことによって今まで見ることができなかった背中を見れたってとこなんですよ!
 
背中の前に、まずはこれまで見れてきた白Tシャツ(の前面)のお話から。
白Tシャツは、さくらいさんあるあるで既存のTシャツとツアーTを組み合わせたもの。
白無地のTシャツの襟元に、FCツアーの衣装よろしく明朝体っぽい「Against All GRAVITY」の文字がアイロンプリント的に貼りつけてある。(ほんとにアイロンプリントだったらなんかかわいい)
その下にさらに、ツアーTシャツにプリントされていたツアービジュアルの赤いWorlds endの写真が10枚くらいジグザグに縫いつけてあるor貼りつけてある。ほんとのツアービジュアルにはメンバーが写ってるんだけど、このTシャツではメンバーが写ってない部分のみ使用されてる。
文字だけだとどうしようもないので視覚に頼ります!こんな感じ!
 
 
とまぁこんな前面なので、これまでの公演で見る度「そっかぁメンバー部分カットしちゃってるのかぁカットされたのどこ行ったんだろ( ´・ω・`)」とか思ってたんです。
思ってたんですが。
 

沖縄でやっと行方を知ることができました。
 

いました、
 
 

ここに
 
 
 
 
 
ハンドマイクで動き回るさくらいさんの背中が何気なく見えたとき思わず「いたぁーーーーーーーーー!!!!!!!!」って叫ぶところでした。我慢した、えらい

ずっと!!!!そこに!!!!

いたんか!!!!!!!!

この背中に!!!!抱きしめながら歌ってたんか!!!!
 
 
(´;ω;`)
 
 
 
ありがとう2019年、夏、沖縄……この暑さだったから知ることができたのかもしれない……いや実は暑さじゃなくてただの気分なのかもしれない……わかんないけれど知れてよかった……。
こんなに愛しい背中、見させてくれてありがとうありがとうヽ(;▽;)ノ
 
あとそうだ、もうひとつ衣装で忘れちゃいけないことが!!
今回ジャケットがないことで白Tの襟元から下に着てる黒いタンクトップ的なものが見えてて、それにもめっっっちゃくちゃに萌えさせていただきました…………(感動台無し)
なにに萌えてるのか自分でもよくわからなかった……黒とのコントラストでお肌と首元の華奢感が強調されて……?ほんとにそんな効果あるのか??わからん……とにかく「ヒィーーーーーーー好きなやつ;;;;」だった……。これからもぜひやってくださくらい……
 
 
とかいろいろ言いつつ本題をSINGLESに戻すけれど、実際この曲自体について思い返すと、「あーーーーーやっぱこの曲好き!!!!」「かっこいい!!!!」って思ってた記憶しかない。申し訳ない。
 
何が好きって、この曲、歌声もベースもドラムもギターもそれぞれ全部が粒立って聴こえる。音が潰し合うわけでもなく、でも全員の音が強く鮮烈に飛び込んでくる。
だからずっと「今のMr.Children」「今のMr.Childrenがやりたいこと」の象徴みたいな曲だと感じていたし、だからこそこの曲で「かっこいい」と思わされるのが嬉しかった。
この曲が「かっこいい」と「今のMr.Children」のかっこよさの証明になる、って気すらする。
勝手にものすごく信頼している。大好き。
 
そんな曲を、2ツアーの間SEまで持ち越して大事に奏でてくれたこと、この曲をやってくれること、の喜びたるや。
改めて、ただただ嬉しかったなぁ。
 
 
 
 
 
■Worlds end
前曲に引き続き「赤い」曲。
これまでの今ツアーの公演では本人を見るのに夢中になりすぎていた自覚があったから、最終日の今日は思い残さないように!!と意識して映像を見ていて、やっと気づいたことがあった。 
 
この曲のバックモニターで流れるのは、重力と呼吸・AAGで共通(だと思う)の赤いCGアニメーション。
ABメロの間は四角い枠が迫ってくる映像、サビでビル街を飛び回るような映像が流れる。
このABメロの映像、ずっと「四角い枠が落ちてくる」という映像とだけ思ってたんだけど、もしかして「四角が(重力に従って)落ちてくる中、(重力に抗って)上昇している」って映像なんじゃないか?
だからこそのサビで街を飛び回る映像なんじゃないか?
 
自由に飛び回りたい人にとって、重力は妨げになるもの。
でも彼らは力強く歌う、「何に縛られるでもなく僕らはどこへでも行ける」。
改めて、なんて「Against All GRAVITY」な曲なんだろう。
 
そう思ったとたん、ピースが揃った気がした。
頭の中で急激に点と点が結ばれていく。
 
 
夜・夜明けの青を越えてやってきた赤い2曲。
SINGLESとWorlds end。
さっき見たSINGLESを思い出す。
歌詞にも照明演出にもタワーが登場した。それは重力に逆らって天に向かってそびえ立つものとも言えるだろう。
今まさに聴いているWorlds endもまた、歌詞と映像で重力に抗い飛び回ることを表現している。
 
飛び回る、天に向かう、のぼるイメージ。
「陽はまた昇る」なんて言葉もあるっけな。
夜が終わったらどうなる?
SUNRISEだ。
 
 
あぁこれ、太陽の赤なんだ。
 
 
ほんとのことなんかわからない、でもこれだと思ってしまった。
 
 
太陽が昇ったらどうなる?
重力に逆らった先には何がある?
Tomorrow never knowsのバックモニターの映像の中で、朝焼けみたいな空のその向こうを目指して、鳥が飛んでいた。
 
明日が来る、明るいはずの未来が来るんだと思う。
だから最後の曲は。
 
 
落ちてくる四角をかいくぐり街の上空に抜け出たように、視界が開けたような気がした。
 
ずっとこのツアーの最後の曲をどう受けとめればいいのかわからなかった。
旅立ちの唄の項でも書いたとおり、MCや歌詞の断片から繋がって、どうしてもネガティブな気持ちが胸を離れなかった。
 
でも、今はっきりと、それが変わる予感を感じた。
まだ1曲前だからこの後どんな気持ちになるかなんてわからない。
けど彼らはこの予感の背中を押すように歌ってくれる。
やっと心の奥まで届いたこの言葉を信じたい、信じなきゃ、信じずにいられない。
 
何にも縛られちゃいない、だけど僕ら繋がっている
 
 
最後の「オーーーー!!!!」のロングトーンは、
全てのしがらみを断ち切るような、本当に世界の果てまで届けるようなそれだった。
今の自分の気持ちとシンクロしたそれは、今までに聴いた中でいちばん特別に聴こえた。
 
 
 
 
 
■MC
曲が終わって一息ついて、最後のMCへ。
 
さく「沖縄、楽しんでますか。(大きな拍手)(この言い方、Thanksgiving沖縄中のMCを思い出したよ……)
最後の曲の前に、少しだけ話をさせてください。
 
最近の僕の日課は、朝起きて、まずネットニュースを見ることです。
ネットニュースを見ていると、あぁ、あの人お亡くなりになられたんだ、とか、
あぁ、あの人大きな病気と闘ってるんだ、とか、
あの、少し前までバリバリやってたあのスポーツ選手、引退してしまうんだ、とか……、そういったニュースを自分と重ねてしまって。

あと自分はどれだけ歌ってられるんだろう、(バンドのニュアンスで)どれだけ続けてられるんだろう、と、考えます。
でもいろいろ考えて、いつも最後に思うのは、もし明日Mr.Childrenでいられなくなってしまっても、きっと後悔はないということです。
 
だって、デビューして27年経っても、こうして沖縄でライブができて、集まってくれて、僕らの音楽を聴いて歌ってくれて……。(お客さん拍手、じぇんちゃんが胸の前で手を組んでありがとう、たはらさんは完全に油断してたのか抜かれてしばらくしてからちょっとハッ!ってなってた気がす)
こんなに幸せなことはないです。日本一、幸せなバンドだと思います。
 
だから、これ以上求めるとバチが当たるんじゃないかと思うんだけど……。
それでも続けているのは、ときどきふと、僕の中にメロディが生まれるからだと思います。

メロディは生まれたときは、何を言わんとしてるのか、どんなメッセージがあるのかわかんないんだけど、曲を持ってメンバーと演奏やアレンジをして、最後に歌詞を書いて、やっとクロスワードパズルを解けたみたいに「あぁ、おれこんなこと思ってたんだ」とか「こんなこと言いたかったんだ」、とわかるんです。
そのために音楽をやっているんじゃないかと思います。
 
 
でもね、こうしてライブで笑顔を見ると……バチが当たるかもしれないけれど、欲が出てきてしまうんです。(ここ、すごく笑顔だった)

こうしてたくさんの人の……、(と言葉を続けようとしてはたと止まって、いたずらっぽい笑顔になって)

今日は3000人だけど、この間まで5万人の前で、やってたんですよ?(笑)(客:笑)
5万人をひとつにできるような曲を、この令和に、1曲でもいい……いや、1曲は謙虚すぎる、10曲は!!作りたいと思ってます。(客: わーー!!)
 
僕らMr.Childrenは、このツアーのあと、レコーディングのためロンドンに行ってきます。
そこでクロスワードパズルをたくさん解いて、そこでできた曲たちを持って、またみなさんに会いに戻って来たいと思います。
 
みなさんの日常や○○の中にも(生活的なニュアンス……)、解かなきゃいけない課題や問題が、たくさんあるよね。
次に会う日までに、みなさんの持ってるクロスワードパズルがひとつでも解けることを、願ってます。
 
それでは最後の曲です。」
 
 
 
 
 
■皮膚呼吸
ごめんなさい、この曲についてはすこしも客観的に言えることがない。
誰かをいやな気持ちにさせてしまう感想かもしれない。
 
 
やっと素直に聴けた。
 
旅立ちの唄、Worlds endで触れたとおり、このツアーでずっとネガティブな気持ちを抱えてきた自分にとって、実はちょっと苦手になりかけていた曲だった。
 
このツアー1公演ずつの積み重ねを通して、何よりこの沖縄の夜を通して、やっと自分の中で咀嚼できた。
やっと、彼らの言ってることが受けとめられた。

受けとめられるようになれて、本当に本当によかった。
 
 
今日この日に参加させていただけたこと、この日の皮膚呼吸を聴けたこと。ただただ感謝しかありません。
本当に、本当に、本当にありがとう。
 
 
 
 
 
■最後の挨拶
最後の曲が終わると、拍手の中4人とサニセビが前に出てくる。
並ぶときに、じぇんちゃんがセビーのオフショルの真似して左肩を出して、セビーと顔見合わせて二人とも真面目に「ウン」って頷いて並ぶ(笑)
並び順がさにたはさくなかじぇせびだから、じぇんちゃんが左肩出しててセビーが右肩出してるのが鏡合わせみたいになっててさらに面白さが……(笑)
 
みんなで並んでお辞儀して、
さく「サニー!セビー!2人に大きな拍手を!(みたいな)」
 
 
 
並んでの挨拶が終わると、4人がステージ左右まで歩いてきてくれる。
まずは下手側にきてくれる。Mr.Children、4人一緒に歩くと人口密度が高い……(?)

いつもドームではステージが左右に長いから移動の時みんな小走りになっていたけれど、幅がだいたい1/2のこの会場では手を振りながらゆっくり歩いてた。
お客さんも、近くに来たら手を振って拍手してたけど、それ以外のときはみんなほんとにずっと手拍子してた。普段のドームでは広い分なかなかまとまって聞こえないから、なんだか新鮮。嬉しい!
下手端にくるとじぇんちゃんが2回くらい投げキッスヽ(;▽;)ノ
4人ともいっぱい手を振ってくれたあと、揃ってお辞儀。
 
そして今度は上手側に向かう……かと思いきやじぇんちゃんだけちょっと歩いたあともう一度振り返って戻ってきて下手側に手振ってくれる。
あぁ〜〜〜そういうところだよほんとヽ(;▽;)ノこれを上手側でもやってました……こんなん見てるだけで好きになってしまう……「すずきひでやのそういうところ」で1本特集記事が出てしまうよ………………。
 
と、じぇんちゃんについて特筆したけれど、もちろん他の3人が〜ということではなくて。
4人とも本当ににこにこで、お客さんをじっくり見回して、いっぱい手を振ってくれて、さくらいさんは時々ライブ中盛り上がりがよかったお客さんには特に指さしたりもしてて(覚えてるんだなぁと思った)、この人たちとほんとに今日のライブの時間を一緒に過ごしたんだ……という不思議な気持ちになった。
このライブの記憶や感触が彼らの中にもあるのか。
一方的なショーなんかじゃないなんてとっくの昔に思い知らせてもらってたはずだけれど、未だに何度でも驚いてしまう。
 
 
4人が真ん中に戻ってくると、改めてのメンバー紹介。
じぇんちゃんが最初だった気がする。というか動きがおかしすぎて他の紹介の記憶が飛んだ(笑)
 
「ドラムス!すずきひでやー!!」と紹介されて前に出てきたじぇんちゃん。
当然のようにまた襟元伸ばして人工オフショルになったあと、
下手側向いて微笑んでぺこり
上手側向いて微笑んでぺこり
 
これがなんといえばいいのか……三者面談で学校に来たお母さんか?みたいな指先前で揃えた丁寧なお辞儀&穏やかな微笑(※わざと)。オフショル三者面談……?
かと思いきやつい今まで外向きのお母さんの顔だったはずなのに突然「あらも〜ヤダわ」みたいなうんざりした感じでうんしょっと肩直してちょっと前傾して胸元でブラを上げる?つける?ような動きをする…………………………(書きながら本当になんなんだこれ)
 
後ろで見てるさくらいさんはうんざりした感じで首振ってて、なかけはいつもどおり笑ってて、たはらさんは静観(笑)
いつものMr.Children(´;ω;`)
 
とか感激してるとじぇんちゃんはさらに背中のホックをつける真似をする(笑)
「う〜んうまくつけられないわ〜」みたいなオーバーに困った顔してさくらいさんを振り返って、顔で「つけて♡♡」って訴えて、
半笑いになったうんざりした顔で首振って断るさくらいさん(笑)
それを見て切り上げ時を悟ったじぇんちゃんは、改めてかっこいい方の笑顔でジェントルマンみたいにお辞儀して下がる!
あーーーーーなんなんそのギャップ!!!!
そういうところ!!!!そういうところ!!!!!!!!!!!!
(※記憶曖昧でこのジェントルマンなお辞儀退場直前だった可能性もあるので「どっかでやってた」くらいの認識でお願いします!)
 
で、「ベース!ナカガワケースケ!」「ギタータハラケンイチ!」と紹介して、さくらいさんの言葉へ。
 
今日はありがとう、の言葉からだったかな。はっきりどんな言葉から入ったかは覚えていないけれど、最後の最後にこう言ってくれた。
 
みんなそれぞれの場所でがんばってーーーーーーーー!!!!
それぞれの場所で楽しんでーーーーーーーー!!!!!
でまた会おうぜーーーーーーーー!!!!
 
 
 
(´;ω;`)
 
 
 
最後の言葉が終わって会場が歓声と拍手で沸いたあたりで、ちょうどBGMで流れてるYour Songは「君じゃなきゃ君じゃなきゃ」。
 
この時に思った。もしかしてじぇんちゃんのやたら長い小芝居は、左右ステージ端までが短くて最後の「オーオー」までの時間が余ってしまうことを考慮して…………?
可能性でしかないけれど、もし、もしほんとにそうだったら……?またわけわかんないことしてるーって笑って見てたあの行動の意味が全部ひっくり返ってしまう…………
そうだったらどうしよう。耐えられない、パッションすぎる。理想そのまんまのすずきひでやさんじゃん………………………………
好きすぎてまともに顔見れなくなってしまうのでもうこの想像はやめます…………………………………………………………
 
話を戻しまして!!
Your Songが流れる中、さくらいさんがマイクスタンドを持ってきて、これこれ!みたいにアピールして客席に差し出す!
\ウォーーーー!!ウォオオーーーーーーーーー!!!!/
 
さくらいさんにこにこでもっと!みたいな感じ、じぇんちゃんももっともっと!って手で煽ってたと思う!
なかけーは口ぱかーんって開けて「ほえー」みたいな感じで眺めてて(ごめん、でもまじでそうだった笑)、たはらさんはにこにこしながら会場を眺めてて。
 
最後の1回!
\\ウォーーーー!!ウォオオーーーーーーーーー!!!!//
 
最後の最後まであったかく心のキャッチボールをしてくれた彼らに、客席からは自然に拍手が。本当にありがとう(´;ω;`)
さくらいさん、口パクの\ありがとー!/やってくれたっけ、記憶が……(´;ω;`)でも最後笑顔だった!!!!
1人1人とステージを去る彼らをそのまま拍手したり手を振ったりで見送っていると、1番最後までステージに残ったじぇんちゃんは、また肩出して戻してホックつけられない〜みたいなジェスチャーしながら帰ってく(笑)
そのまま階段降りて退場するかと思いきや、退場口の階段降りた下にいたスタッフさんにとめて♡♡って背中さし出す(笑)
会場みんなスタッフさんにまでwwwwって笑ってたらまさかまさかでスタッフさん仏の微笑でホックとめる真似してくれた!!!!ナイス!!!!!!!!(笑)スタッフさんとの仲のよさあったかさーーーーーヽ(;▽;)ノ
とめてくれてたスタッフさんに笑顔になったじぇんちゃんはそのままるんるんとした様子で降りていって、それがモニターに映った最後の映像だった。
映像が消えても会場には拍手が鳴り響いていて。
 
終わっても寂しい気持ちより先にありがとうが溢れてやまなくなるくらい。最後の最後まで本当に人懐っこくて優しくてあたたかな人たち、ライブでした。
 
 

-------------------------
 
現在2020年2月。
Against All GRAVITYのライブ映像が発売されてしばらく経つ。
あれからMr.Childrenはロンドンに2度ほど渡り、そこで生まれた楽曲の一部が、来月には私たちの手元に届けられるという。
 
なかなか覚悟して見送ったつもりだったけれど、「ロンドン滞在意外と短かったな」とか、「クロスワードパズル解くの早!!」とかちょっと思ったりもして(笑)
でもそれ以上に、あれからのMr.Childrenがどんなふうにクロスワードパズルを解いたのか、あれからのMr.Childrenはどんなふうに「変わった」のか、それを知れるのが本当に楽しみでならないのです。
 
なにせ、「Birthday」だよ!「君と重ねたモノローグ」だよ!
まだ曲も歌詞もジャケットも部分的にしか知らないけれど、すっごくMr.Childrenで、すっごくドラえもんで、だけど新しくて。
まさに「変わった」けれど「変わらない」Mr.Childrenそのまんまだなぁと思った。
と言いつつ、まだフルで聴いてないから話半ばくらいで……(笑)
 
 
あれから私も、1個だけクロスワードパズル解けた、と思います。
たぶんだけどね。
他のところを埋めていったら、「あ、やっぱりこの間埋めたところ違った!」「あってた!」ってわかるのかもしれない。
結果がわかるのはもう少し先になりそう。
 
 
あれからの日々の中、ふとした時にこの沖縄のことを思い返していました。
このライブや、このライブ前後での旅の思い出を。
全然色褪せない。
ありありと思い出しては、その度にちょっと笑ったり、ちょっと涙ぐんだりしてました。
 
 
ライブは終わってしまうけれど、心の中に永遠に残り続ける時間が瞬間がきっとあると思っていて。
そんな一瞬をひとつでもいい!ひとつでも多く、今日は持てたらいいなと、思ってます。
 
 
本当にこの言葉そのまんま。
 
あなたたちのくれた思い出は、本当に手の届かない場所でも背中を押してくれているよ。
きっとこれからも何度でも。

きっと絶対に忘れない。
このライブのことも。
この日、扉が開いて、向こうで待っていてくれた顔を見た瞬間のあの気持ちも。
もらったものを全部大事にし続けられる自分でありたい、なりたい。 

次会うときは、前より少しでもいい自分で。
それが私のクロスワードパズルだと思う。


そんな日がまた来てくれることを願いつつ、
あなたたちが元気に楽しく音を鳴らし続けていてくれることを、心から祈っています。

それまでどうかお元気で!
健康一番タハラケンイチで!

またね!




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Against All GRAVITYツアー沖縄初日感想文③

■addiction
もうここから3曲は楽しむのに夢中でほぼ内容ありません♡♡楽しかった♡♡♡♡♡♡
 
アリーナ席でこの曲聴けるのが嬉しすぎて追加イントロの時点からぴょんぴょん跳んでたら、このイントロが意外と長くて始まる前から若干バテる(笑)
そうか、いつもはここで各メンバーがせり上がり舞台の上に移動したりさくらいさんお着替えしたりしてるもんな……だから長くなってるのか……(今回はせり上がり舞台ないからさくらいさんのお着替えのためだけの追加イントロと化してるけど)
 
追加イントロから原曲のイントロに入ると、いつもならバックモニターに「addiction」の文字が落ちてくる(1文字/枚で計9枚)んだけど、最初に書いたとおりこの会場ではモニター5枚のみ。
1枚に2文字ずつ出すように変更したりしたのかな……あるいは文字自体出さない……?さすがにそれは無いか。どうしてたんだろうなぁ。
これに気づいたの書いてる今なので答えはないですごめんなさい(笑)
 
覚えてるのは、曲終わりのじぇん&セビーのセッション。
今回せり上がり舞台がないのでじぇんとセビーはメインステージでお隣同士顔見合わせながら演奏する……んだけど、何故かその間に超絶笑顔のさくらいさんが割って入って3人になってた(What ?????)
今まで寂しかったの!?!!ずっと仲間に入りたかったの!?!!?!(笑)
念願叶った感あるあの楽しそ~な顔が忘れられない(笑)
 
 
 
 
 
■Dance Dance Dance
曲始まりの特効(花火)が目の前で爆発してまた腰抜かしました、心臓飛び出るわ!!!!!!!!(笑)
ちなみに2日目に会場の外で聴いたときもかなりの爆発音してたので、外でこれだけの音のものを目の前で見たらそりゃ腰抜かすよな!!!!と自分で納得しました(笑)
 
ライブ後のメモに「たはらけんいちの白い歯」って書いてたんですがもうちょっと書き方あったでしょ(笑)
Dance×3のたはらさん、思わずそんなメモ残すくらいには何度も歯を見せて笑ってくれてた!!あーーーー嬉しいヽ(;▽;)ノ
加えて、テンションMAXなたはらさんときたらそんなステキ笑顔のまま首取れそうな勢いでブンブン振りながら演奏する。
たはらさん自身も楽しんでるのがまざまざ伝わってきて嬉しいわ絵的に面白すぎるわで、しょっぱなから笑いすぎで腹筋つりかける(笑)
しかもこっちはその状態なのにさくらいさんは気にせずジャンプを煽ってくるから跳ぶ、笑いでおかしくなった腹筋にさらに負荷がかかる、このめちゃくちゃな状況が面白くてさらに笑いがこみ上げる、さらにジャンプがきつくなる、の自業自得エンドレスループに。
こういうテンション上がりすぎてバカになる感じ、キャパシティ超えた結果頭の中に「楽しい!!嬉しい!!」しかなくなる感じ、ほんと大好き。ほんと最高。あーーーこれが「ライブ」!!!!
とはいえDance終わった瞬間脳内麻薬が切れて次のMonsterの1番はぜーはーしながら必死に息を整える時間と化したので、後のことを考えるのもだいじ……
 
ジェスチャー系でいうと、ロンリープレイはやってなかったけどラブアンドピースのピースはやってくれた。
この近距離でロンリープレイやられたら魂が消し飛んでいたので命拾いしたなぁ、さくらいさんは優しいなァ(???)
 
 
 
 
 
■Monster
前曲Danceではしゃぎすぎた結果1番は体力回復タイムに……。(誰得話)
さくらいさんはなんであんなに煽ってジャンプして歌っていたのにそんなに元気にドセクシーにノックノックできちゃうんですか、あっまさにこれが「モンスター」ってことですか、なるほど(?)
 
せり上がり舞台がないので、パフォーマンスは「重力と呼吸」ツアーに戻ったような感じ。
メモ帳の中にだけ」でマイク持ってない手のひらを自分に向けて「メモ帳」を示したり、「虹色の声で歌うよ」でくるんっ!と回ったり。
特に虹色くるんっ!は「重力と呼吸」ツアー時大好きなパフォーマンスだったので、また見れてほんとに嬉しかった……さくらいさんが虹色(色相環)になるんやで……。
ツアーが違ってもやったってことは、さくらいさんの中では「虹色」はこのジェスチャーって確立されてると思うんだよなぁ……。AAGのドーム編でやらなかったのって、せり上がり舞台だと落ちると危ないからって理由だったんじゃないかなぁ……などと思ったりもしました。たしかに危ない。安全大事。
 
逆にせり上がり舞台がないことで「誰ともセッ略」のとこでやってた足ぶらぶら(~東京初日)や寝そべり(東京2日目~名古屋)がなかったのはちょっと寂しかったけれど、その分「重力と呼吸」ツアー同様になにかドセクシーをキメられた記憶がうっすらあるんですが、セクシーが過ぎたのか記憶がない……♪なんてもったいな~い……(曲違)
 
 
特に印象的だったのはCメロ→ラスサビ。
直前のサビの激しさから打って変わり、押し殺した声色での「探していました、分かり合える人を」。理性の皮を被りながらうっすら狂気を透けさせるその人を間近で見て、ぞわりとした。
だってこっちはさっきまでのこの人を見ているんだもの。
いつもはモニター越しに見ていた変化は、目の前で見ると桁違いの生々しさだった。
 
そうして一度は押し込めたその人だったけれど、徐々に歌い方は不穏さを増していく。
ついに「僕と一緒、あなたもモンスター」で雄叫びをあげた後には、荒々しくマイクを持った腕を天に叩きつけるようにガンガンと突き上げた。
まるで、僅かばかり残っていた化けの皮を自ら剥ぎ獣に豹変したかのような瞬間!!これがあんまりにかっこよかった。血が沸騰したような気すらした。
おかげさまで興奮しすぎてその後の「knock!knock!」の記憶全然ない、全部持っていかれた……(笑)
 
理性と狂気、おそろしさと美しさ。
彼の持つ二面性を鮮烈に見せつけられ、また魅了された時間でした。
 
 
 
 
 
■SUNRISE
12年間待ってやっと聴けたSUNRISE、今日でまたしばらく聴けなくなるのかな……焼きつけなきゃ……と考えながら入りを構えていたら、なんとさくらいさんがイントロのドラム入る瞬間の「タタタン!」でエアドラムして一瞬で思考がぶっとんだ思い出ヽ(;▽;)ノ
えーーーーーもうなにこれめちゃくちゃ愛しい;;;;;;;;;このツアー通して音が身体に染みついたんだ、出ちゃったんだ;;;;;;;;めっっちゃ好き、これ名古屋でもやっててくれーーーー映像になってくれーーーーーー;;;;;;;;
 
 
この曲でいちばんに覚えてるのは、とにもかくにも彼らの音と姿の力強さ。
 
元々CDのSUNRISEのなかけのベースが大好きで毎公演耳で探してたんだけど、これまでの公演ではあまりよく聴きとれなかった。(自分の席の位置もあったかも)
それと、ほぼ照明を落として逆光やバックモニターで夜明けを表現するという曲だから、スタンド席のときにはなかなかメンバーの表情や姿をはっきり見れなかった。
 
それがこの日は、最初からベースの音もどの楽器の音も、彼らのその表情も姿も、全部がはっきりくっきり飛び込んでくる!!
特に覚えてるのは「Sunrise brightens up…」からの彼らの姿。
絶え間なく鳴らし続けるなかけのマシンガンみたいなベース、何度も何度も力強く腕を振り下ろして鳴らしてたたはらさんの力強いギター、じぇんの言うまでもなく心ごと身体ごと震わせ鼓舞するようなドラムの連打。
本当に全部がかっこよくて、心強くて、熱くて、圧倒的で……こんなに強く強く奏でていたんだ、伝えようとしてくれていたんだ、と改めて実感して、思わず泣きそうになるのを必死で耐えた。涙で滲ませたくない、全部焼きつけたい。
バックの朝焼けの色の印象も相まって、こんな彼らからイメージしたのは太陽。橙。今ここでまさに燃え上がってる、って思ってた。
 
 
そんな熱く力強い演奏と相対するポジションを担っていたのが、この曲のさくらいさんだった気がする。
水色のTシャツ(この日はいつも着ている水色のジャケットを着てなかった)の見た目もそうだし、マイクスタンドに手をかけ目をつぶって歌うその様子、歌われる歌詞から連想するのはむしろ「軽やかさ」「蒼さ」だった。
 
特にそれを感じたのは2番。
思い切り両手を伸ばして」両手を前に伸ばし
あの優しい空気に触りたい」掴んで持ってきてふわっと離す
僕を金縛りにする」そのまま胸の前で両手グー
すべての迷いを引き千切って」扉を開けるように客席に掌を向けて開け放つ。
ジェスチャーは毎公演微妙に違っていて、でも毎回ここのパフォーマンスに無性に惹かれてならなかった。
なんて言えばいいんだろう……すごく感覚的になってしまうけれど、抱えた迷いの蒼さ、重さ、それをすくい上げふわりと包み込んで解き放つ瞬間、心が軽くなる瞬間……を目の当たりにしているような気がしてた。
同じパートの「思い切り息を吸い込んでこの想いを空に放ちたい」「自分の世界に閉じこもった冴えない気分から抜け出して」の歌詞もそうだけど、すごく「重力と呼吸」を感じるというか……うまく言えないな、でもとにかく本当に大好きで。毎回焼きつけるように見ていました。
 
他にもいつもだと「少年の日々を回想うとき」の歌詞でカメラが床のさくらいさんの影を抜く演出があったんだけど、この日はなかった。いつもよりさらに未来を向いたSUNRISEって気がした。
 
 
煩悶する若者を“青臭い”なんて表現をすることもあれば、苦悩する時間を“夜明け前”と表現することもあるし、何より彼らには深く青に潜り葛藤と向き合ったアルバムもある。
「青」という色は、爽やかさの象徴になることもある一方、真逆ともいえるイメージをも担う色だとも思う。イノセントブルー、あの歌の仮タイトルはそのまま彼のイメージカラーにすら思える。
 
そして今言ったそのまま、ここまでのセットリストでは実際に「夜」側の楽曲が続いていたと思うんです。

CANDY、旅立ちの唄、ロードムービー。
ひとり夜更けに孤独が爆発する」、
いつか一人ぼっちの夜は明けていくよ」、
月明かりが誘う場所へ」。

DanceとaddictionとMonsterは曲や照明の印象、歌詞の世界観に「夜」を感じることができるけれど、歌詞にははっきり出てこないからこじつけみたいになってしまうかな。
でも続くSUNRISEは間違いなく「夜明け前」の歌。
 
 
眩く橙に燃え上がる楽器隊3人に夜明けを予感させられながらも、まだ夜側にいる彼が導いてくれたのが、次の曲でした。
 
 
 
 
 
■Tomorrow never knows
何度も何度も聴いてきたこの曲。だけど、この日のTomorrow never knowsはきっと忘れられない。
今日この日のTomorrow never knowsで特別なことが起こったわけじゃない。自分の中の個人的な気持ちと結びついただけだから、説明もできない。
それでも、自分にとってはパズルのピースがはまったような、ずっと求めていた答えをもらえたような、そんな特別なTomorrow neverknowsだった。
 
前曲から「夜明け前」の空気を引き継いで始まったこの曲。
幼過ぎて消えた帰らぬ夢の面影をすれ違う少年に重ねたりして」の歌詞や、マイクスタンドで歌う姿にも前曲を彷彿とさせられていた1番を経て、2番ではハンドマイクになった彼が、曲の意味をくまなく配るように歩きながら歌う。
 
 
今より前に進むためには、争いを避けて通れない
このあたりでこちら側……たは側へ。
 
なぜだかこのとき、突然得心した。そっか、この「争い」って、競争や人とのいさかいに限ったことじゃないんだ、って。
葛藤や苦悩や失敗や後悔、自分の心を立ち止まらせるものとの闘い、「自分との闘い」だって「争い」なんだって。
……そうだ、よく考えたら「勝利も敗北もないまま孤独なレースは続いてく」って歌っていた。
「対峙しなければならないもの」が「重力」、とも言ってた。
 
気づくのが今更すぎた。
「自分が今より前に進むために対峙しなければならないもの」だ。
この歌もまたAgainst All GRAVITYなんだ、過去の後悔と対峙してそれでも前に進む歌なんだ。
そんなとりとめないことを思ってた。
 
 
そんな風にして世界は、今日も回り続けてる
たは側のはしっこまで来て、注釈スタンドに呼びかけるように。
ライブではキー上げで歌うこともある「きょーも」、今日はCD通りの音程。
 
 
たは側から回れ右して真ん中に戻る途中でサビに入った。
たしかラスサビじゃなくてここ(2番サビ)だったと思うんだけど、ちょうど自分の目の前で繰り広げられた光景が忘れられない。
果てしない闇の向こうに、」まで歌った彼は、合図するように客席に向かってにこっと笑って、「ウォッオー!」を観客に任せてくれた。
この「ウォッオー!」のときにね、エイエイオーみたいにウォッ!オー!って2回腕を突き上げる動きをしてくれて、突き上げる勢いで身体ごと浮いちゃってた。目はぎゅっと瞑って、口や頬に笑みが溢れてた。
まるで少年みたいに無邪気で、「楽しい!!嬉しい!!」が全身から伝わってくるよう。今でも思い出して胸がぎゅっとなるくらい、嬉しくて愛しくてたまらなかった。
あぁもう大好きだなぁ。
そう噛み締めてる間にも歌は進んで、どんどん胸に歌の言葉が意味が積もっていく。
 
 
そうして迎えた大サビ前。
下から上へムービングする白い照明を、久しぶりに下から見上げた。
 
照明のムービングと一緒に手を上げるお客さんが何人も視界に入って、自然に涙目になりながら笑ってしまった。
あーもうわかる、みんな好きなんだよね、身体に染みつくくらい一緒に過ごしてきた曲だよね、みんな何度もこの瞬間を迎えてきたよね、
胸の内で勝手に共感するような思いになりながら、はたと気づいた。
そっか、夜明けって誰もに等しく与えられるんだ
 
 
強い光でホワイトアウトした視界が戻ってくると、そこには夜明けの海や空の映像と、歌う彼の笑顔があった。
 
瞬間、堰を切ったように何かが込み上げてきた。
 
ノーガードになった心に、そのまま次々に言葉と音楽が飛び込んでくる。
ぐんぐん先に進んでいく映像や闇を晴らす照明はまるで歌の力を可視化したようだった。会場のすみずみまで、心のすみずみまで力強く広がっていく。 
 
 
涙がとまらなかった。もう光しかわからなかった。
途中から胸の中でずっとありがとう、ありがとう、大好き、って唱えていた。
 
ほんとに夜が明けた、本当に夜明けを連れてきてくれた。
今までだって何度も聴いてきたはずなのに、今日やっとTomorrow never knowsってこんな歌だったんだ、って知れたような気がした。
 
きっと大丈夫になれると思えた、自分にとって本当に特別なTomorrow never knowsだった。
ずっと待っていた夜明けだった。
こんな気持ちを、こんな歌を、本当にありがとう。
 
 
 
最後、さくらいさんは少し上を向いて目を瞑って、何かを浴びるように両腕を広げていた。
それが本当に綺麗で、今も胸に焼き付いている。
 
 
 
 
 
■Prelude
前の曲からのこの入り、何度聞いてもたまらないね。
 
「いつも、この、ステージに立っているときに思うこと、
音楽という乗り物に乗せて、みんなを、退屈から、寂しさから、悲しみから、なるべく遠く、遠く!!  遠くへ!!!!
みんなを乗せて連れてっていきたいと思います!!!!」
 
この日、最後の「遠くへ!!!!」の言葉が本当に強くて!!
心にまっすぐ飛び込んできて、これだけでもう胸がいっぱいになりそうだった。
でも歌はこれからっていう、キャパオーバーの喜び(´;ω;`)
それを噛み締めながら、あのイントロを聴いてました。
 
 
いつもなら花道に出てきてあちらこちらに飛び回るように歌うこの曲だから、この日の彼は代わりにステージを左右に歩き回りながら歌う。
いつもより多くのハンドジェスチャーを交えつつ、歌詞そのまんまに人懐っこくも不敵な笑みで歌うのがよく見えた。だからか、「この人って歌そのもの、メッセージそのものみたいだ」と思ったりもした。
いつぞやの周年ツアーで照れ隠しに「この歌の代わりに僕が歌います」なんて言ってたけれど、本当にそんな感じ。
こんっな心強いことがある??こんっっなに届く届け方ある??
大好きがとまらない……(;ω;)
 
 
これだけでも十二分なのにまたこんな言葉ももらってしまう。
 
「その笑顔が、その声が!!見たくて聴きたくて僕ら、やってます!!
僕ら!!生きてます!!!!(声がワントーン高くなった)
 
乗っかってーーーーー!!!!乗っかってーーーーーー!!!!」
 
(あのワントーン高くなるとこ、今思い出して泣きそう)
 
  (;ω;)
 
 
このSUNRISE→Tomorrow never knows→Preludeっていう夜明けから明日に向かう3曲が、このツアー中いちばん大好きでした。
これまでのセットリストでもいちばん好きな3曲セットかもしれない。
こんなのもらったら顔上げずになんかいらんないよ。自分から明日に向かわずにいらんないよ。
こんなにも強く優しい曲たちを届けてくれて、本当にありがとう。
きっと忘れません。
 
 
 
 
 
■innocent world
前曲で晴らした心をさらに鼓舞するように、彼が声を上げる!
「まだ元気か沖縄ーーーーーー!!!!いくぞーーーーー!!!!
わん、つー、わんつーすりーふぉ!!」
 

瞬間、会場に銀テープが放たれる!!……のだけど、このとき見た景色が本当に美しくて、忘れられないものでした。
 
 
この日ちょうど「テープが発射されて広がった先の空」の下にいた私が目にしたのは、上空いっぱいに広がった青いテープが、空気を孕んでひらひらと舞いながら、ゆっくりと尾を引いて降り注ぐ光景だった。
 
まるで銀テの雨。
 
あんまりに美しくて、しばらく曲も忘れて見とれていた。
なんてものを見ているんだろう。
発射される時は一瞬だけれど、広がった後落ちるのには時間がかかるから、視界がスローモーションになった気がした。
そんな「雨」の中の1本が、空気抵抗を受けながらも、重力に従ってゆっくりと自分の頭上に降ってくる。自然に手を伸ばして受けとめた。
 
天の羽衣を手にするときもこんな感じなのかもしれない、って振り返って思う。
さっきまであの美しい景色の一部だったものが自分の手元にあるのが信じられなくて、でもそんな1本が自分の手元に降ってきてくれたのが嬉しくてたまらなくて……っていう、そんな気持ち。ただただ胸がいっぱいになって、手の中を眺めていた。
 
沖縄で降った青いテープを受けてやっと気づいたけれど、この曲で降る銀テープはいつだって「物憂げな6月の雨」だったのかもしれない。
だってそんな「雨」に打たれて始まるこの歌は、いつだって「愛に満ちた季節」を連れてきてくれる!
 
今まで当たり前のように・定番のように受けていた銀テープだったけれど、初めてこの楽曲としての「必然」を体感した気がしました。いや、本当にこういう意図でいつもやってたのかは分からないけれどさ。自分の記憶の限りじゃ1度たりとも「物憂げ」だったことなんてないし……(笑)
 
でも、Mr.Childrenだからなぁ。やっぱりそうなんじゃないかなぁ。
 
 
そんなわけで、6月の沖縄の「雨」から始まった今日のこの曲でも、いつものように「愛に満ちた季節」を体感する。
小さい会場だからというのもあるのかな、いつも以上にお客さんとお客さん、ステージとお客さんが相互作用して会場のテンションが高まっていくのを感じた気がしました。
自分の視界に映るパン・パパン・ぴょーん!(ジャンプ)しているお客さんにつられて、思わず私や他のお客さんもパン・パパン・ぴょーん!してしまったり、サビで横振りする客席を見たさくらいさんが笑顔で横振り真似してくれて、それ見たこっちももちろんテンション倍上がって全力横振りマンになったり……連鎖し合いながら会場のテンションやハッピー度が跳ね上がっていく感じ、たまらなく幸せでした。
あとは毎度のことながら、間奏でさくらいさんが「ナカガワケースケ!」「タハラケンイチ!」って呼ぶのが大っ好き。名前もう知ってんのにどうしてこんなに毎回嬉しくなっちゃうんだろう!(笑)
何度でも噛み締められて嬉しいんだよねきっと、「あぁこれこれ、これがinnocent world!!」って!
 
この曲か次の曲の終わりでさくらいさんは会場に両手グッジョブしてくれた。
きっとこちらの楽しさも十二分に伝わってのグッジョブだったと信じてる。
 
 
 
 
 
■海にて、心は裸になりたがる
いつもみたいにイントロに乗せてさくらいさんが「みんなの心を裸にしたいと思います!!!!」的なことを言ってたんだけど、視界が水色でいっぱいになってときめきが止まらなくてちゃんと聞けなかった……(笑) (どんな理由)
モニター全面水色、いとおかし。
いつもなら口上が終わると水色のジャケットを脱いで(裸になって♡)ぶん回してる彼。でも今日はSUNRISEの時点から着てない!!脱いで回せないじゃんどうすんの!?!?!って心配してたら、控えめにエアーで腕回してた。(Thanksgivingのfanfareのぐーるぐーるみたいな感じ)かわいい!!
 
そんなイントロから歌に入ると、例によって例のごとく、ドラムパート開始までの間、じぇんちゃんがお客さんにめいっぱい拍手を煽る。今までもいろんな曲で見てきたはずのこの光景、なぜだか今日はピンと天啓を受けたような気がした。
あのさ、もしかしてさくらいさん、こういうときに実はじぇんちゃんが煽ってたりするって気づいてないこともあるんじゃないか……?
ぜんぜん確証ある話じゃないので話半ばで聞いてほしいんですけど、この日珍しく近くの席で見てて、歌い出しのさくらいさんの表情が「あれ、なんでかめっちゃ盛り上がってる!(?顔→にこにこ笑顔)」って感じに見えたんです。
そりゃ後ろでじぇんちゃんが煽ってるのを意識してるときもあると思うんだけど、なんとなくね、こんなふうに(今回ももちろん確証全くないけれど)知らずに目の前の盛り上がりに嬉しくなってるときもあるんじゃないかなって気がしてしまいました。
いやもしそうじゃなくてもさ、後ろのじぇんちゃんの煽りによってお客さんが盛り上がって、それを見た手前のさくらいさんが嬉しそうになってたのは事実なわけです。これどんなハッピーピタゴラスイッチよ!!これがほんとの「回り回り回り回って」!!「今僕の目の前の人の笑い顔を作ってゆく」!!!!
この人たちときたらすぐ歌詞を体現するぅ……そんなMr.Childrenに愛、じぇんちゃんにさくらいさんに愛ヽ(;▽;)ノ
 
で、この曲の愛といえばもう一つ、なかけとさくらいさんのじゃれ合い!!
いつもどおり「やな奴だと考えていてーもー」でさくらいさんがなかけを指す……だけに留まらず、なんと今日はなかけもさくらいさんを指し返して、お互いに指し合ってる図になる!
さらになかけにオーオーを言わせた後のさくらいさんは、真ん中に歩いて戻りつつも、「かわいげもないあなーたーにーもー(笑)」と歌いながらなかけをチラ見する。
普段全く仲良しアピールしない2人なのに1段飛ばしてディスり合いってもうそれめちゃ仲良くないとできないやつじゃん……むしろディスり『じゃん…………………………………………
いや~~~~~~~ほんとずるい、まんまとはしゃいだわこんなん!思うつぼ!
 
そして最後は会場とステージ(さくらいさん)で愛をキャッチボールする「オイ!オイ!」のコールで〆。この「オイ!オイ!」でのさくらいさんの動きが面白くて笑った記憶があるんだけどどう面白かったかは忘れてしまいましたごめんなさくらい!!
あと動きといえば、斜め前方のおねーさんがサビのときに両手交互に空に突き上げる動きしててかんわいかった……超オリジナルやん……。
 
そんなわけでひたすら嬉しい楽しい大好き!!の気持ちを繰り返しながら、本編が幕を閉じたのでした。
 
 
 
 
 
←さいご!④へつづく

Against All GRAVITYツアー沖縄初日感想文②

 
■MC
お着替えもあるのでちょっと長めの暗転。
 
たぶんこの暗転のときだったと思うんだけど、誰かが\めんそーれー!/って言ったのをきっかけに会場から
めんそーれー!
 
            めんそーれー!
 
\\(女の子数人で)めんそーれー!!//
 
って声が上がってたのがめっっちゃかわいかった……沖縄だぁ…………(´;ω;`)
 
明転してさくらいさんが出てくる。
一言目はなんて言ってたかな……覚えてないんだけど、とにかくゆるゆる〜とMCに入った記憶が……(笑)
さくらいさん、このMC中ずーーーと話しながらアコギを肘置きにしてたんだけど、それがテーブルに肘ついて話してる感じで。
姿勢といい喋り方のフランクさリラックス感といい、ファミレスのテーブルで向かい側に座ってる人に話しかけてるみたいな……ほんとに心の距離感を近く感じる話し方だった(;ω;)
 
 
(たは側にゆるゆる〜と歩いてきながら)
 
さく「Against All GRAVITY……、今回のドームツアーのタイトルですけど、『総ての重力に対抗する』、『対峙していこう』という意味です。
で、この『重力』というのは重力のことではありません。(会場??の空気笑)
たしかに自由に飛び回りたい人にとっての『重力』は、重力でございます。
アンダスタン??(客:笑)
 
○○ですか??(意味わかりますか?みたいなこと言ってた)
お母さん、大丈夫ですか!??そこのお母さん!!!!(突然ビシッとたは側客席のお母さん指さす笑)(客:爆笑)
 
(今度はナカガワ側に歩いてく)
 
でも逆に『そろそろ地に足つけて活動したい』、そう思う人にとっては、浮力こそが「重力」なんです。
……お父さん!!大丈夫ですか?!?!!??(ビシッとなか側スタンドのお父さんを指さす)(客:笑)

……(笑)(自分でも笑っちゃう)」
 
 
謎テンションお母さんお父さんいじり(笑)
 
それにしても、今回「活動したい」って言葉を聞いてここのMCの印象が変わった。
今まで参加した公演では「地に足をつけたい」みたいな言い方だったんだけど、「地に足をつけて"活動"したい」っていうとバンド活動のスタンスの話ってニュアンスが出てくるよね。
気づいてみると今更だけど、そっか、そういう話だったのかこれ……。
福岡初日ではここのMCで「英会話を習ってます」の話をしていたこともあって、Against All GRAVITYのことを「地に足をつける」の反対=海外に行く、ってことなのかと考えたりもしてました。今考えるとさくらいさん思いっきり「重力だけのことではありません!」って言ってるのにな……(笑)でも福岡初日があまりに印象的で。
そうじゃなくて「地に足をつけた活動」の反対としてのAgainst All GRAVITYなんでしょ?だとしたらもうそれめちゃくちゃロックバンドじゃん……ロックンロールじゃん……。転がり続けるし、留まることを知らないし、何に縛られるでもない………。
 
 
さく「! (思いついた感じで) あのねぇ、このバンドもデビューしてもう27年になりますが……(お客さん拍手)
ありがとうね。27年もやってるとお客さんの年齢層も幅広く……ね?(客:笑)
先輩。いるでしょ?  先輩。
……(笑)(敢えて伏せた言い方に会場笑)
 
ステージ側から見てるとね、もう親、子ども、孫と3世代に渡ってるように見えるのね。
こっちから見たらだけど!みんなからはどうか知らないけど!
これって本当にすごいことだなぁと、ありがたいなぁと思うのね……。(しみじみした感じ)(客:拍手)」
 
 
と、ここまではほっこりする話だったんですが、いつだって思いつきが斜め10000m上なのがさくらいかずとし。
 
 
さく「(突然思いついたように)…………あ、最近見たんだけどね、 ヒトが社会に貢献している時間を20年とすると(ひと世代を20年とすると?はっきりどっちか分からなかった)、縄文時代から今まで数えてまだ300世代なんですって!!」
 
客「????????」
 
?????????????
 
 
謎の縄文時代に笑いとざわめきが広がる会場、しかしさくらいかずとしは止まらない。
 
 
さく「すごくない!?まだ300世代なんだ、意外と少ないって思って!!!!(力説!!!!しかし会場はまだ?マーク)
だからあれよ、おれらみたいなバンドが100組いたら、(3世代ずつでしょ、みたいな感じで指でいちにーさん数える、)縄文時代まで行ける……」
 
客「???????????????」
 
?????????????????????
 
終演した今考えてもなんなんだこのMCは??(LOVE)
でも元日本史選択としてはさくらいさんの「縄文時代」ってワード聴けたのとても嬉しい……絶対歌じゃ聴けない…………(♪縄文時代から~って歌詞出てきたらかなりびびる)
さくらいさんの中では縄文時代からバンドという文化は続いてるのか、そうか……。脳内でキュウソネコカミの「推しのいる生活」のMVがよぎったよ……。
 
 
さく「はい、本筋に戻ります(笑)
 
ライブでいうとね、『重力』というのは時間なんだと思います。『できることならこの時間がずーーっと続いてほしい!』、『終わらないでほしい!』って、思うと思うんだけど。
ライブは終わってしまうけれど、それでも心の中に永遠に残り続ける時間が瞬間がきっとあると思っていて。
そんな一瞬をひとつでもいい!ひとつでも多く、今日は持てたらいいなと、思ってます。(客: 拍手)」
 
 
これも、今までとがらっと印象が変わったMCだった。
今まで参加した公演ではここで「歳をとるのは嫌よね〜」って言葉から「老い」の話、時間に逆らえない話に入っていたから、もっと長いスパンの話、いつか来てしまうその日の話だと思ってた。
それが、イマココ、このライブの話になった。
すごく嬉しかった。
目の前に彼らがいるこの「今」の延長線上にある未来をイメージできた。はっきりと。
自分で最初からそうイメージできたならよかったんだよね、本当は。でもできなかったから。
だから、この変化は本当に心に染み込んだ。嬉しかったな、あぁ。
 
 
さく「平成から、令和(平和のイントネーション)に変わりました。
変わらない方がいいものと、変わっていった方がいいものとありますが、みなさんにとってMr.Childrenは、そのどちらなんでしょう……そんなことを、自問自答しながら、この曲をお届けします。」
 
 
 
 
 
■名もなき詩
これまでどおりさくらいさん1人から始まる「名もなき詩」……なんだけど、自分が見た今までのドームの「名もなき詩」とまっっったく違った。
 
全体の速度自体はゆっくりめだけど、テンポを完全に崩して、アコギはアクセントをつける程度にだけ弾く。客席はほとんど見ない。
とにかくさくらいさんの呼吸で……もはや歌うというより言葉を置いていく。それぞれの単語を強くアクセントをつけて発する。
ポエトリーリーディングみたいな?演劇的だと思った。
声の調子が悪い時は表情やパフォーマンスで勝負するって言ってたから、名古屋から生まれたアプローチなのかな?とも思った。どうなんだろう。
 
だから自分が参加した中で初めて、会場から手拍子が起きなかった。手拍子を起こす隙を与えなかったと言ってもいいかも。
これができるんだったら、逆にこれまでは敢えて発生させてたのかなという気もしないでもない。
 
 
ほぼアカペラながら時々アコギを混じえて、
「ちょっ……とぐ『ら』いの、汚れ『物』、ならば(ジャカジャンッ)
残さ『ずっ』(ジャンッ)にぜんぶ、『食べっ』(ジャーン)てやる」、みたいな。全然違ったらごめん……
 
某Kちゃんから東京2日目には「この喉を切ってくれてやる」で思いっきり喉を切るジェスチャーをしてたって聞いてたからやるかな?と思ったけれど、この日はやらなかった。ジェスチャーがないなんて関係なく、ほとんどアカペラで発されたその言葉のインパクトはとても強かったけれど。
一番印象的だったのは、たは側まで歩いてきて「こんっなふっちょうっわな(腕ブンっと振る)、暮らし〜の中で、」。
「不調和な暮らし」を振り払うような動き。
 
このあたりでもう引っ込んでたメンバーが出てきてた。花道がないから、メンバーは出てきてすぐそれぞれの持ち場に。
 
 
「生涯を君にィ〜〜〜〜……
……ささぁーーーーーぐ…………(目をつぶって、わざとかすれさせた声。胸にグー)」
 
 
しばらく浸るように目をつぶったまま。
ひと呼吸置いてたはらギターの♪テレレテレレが鳴り始めて、さくらいさんはステージサイドから「Mr.Children」の真ん中に帰っていく。曲もまた、「Mr.Childrenの名もなき詩」に還っていく。
 
 
この瞬間、今私が見たのは、「名もなき詩の原石」そのものだったんじゃないか、って思ってしまった。
 
 
いつもの人懐っこさはない。「みんなの曲」としての名もなき詩じゃない。
こちらに干渉させようなんて気はないんだろう、圧倒するような、突きつけるようなそれだった。
 
「この喉を切ってくれてやる」、「苛立つような街並み」。こんなに強い言葉が並んでいたことをこれまでだって知っていたはずだったのに。
そうか、ここ「不調和な暮らし」って言っていたのか。
こんなに強い言葉たちを受けるほど、この歌の「君」への想いは強く在るんだ。
言葉一つ一つ、想い一つ一つが、鮮烈に飛び込んでくる。
 
 
まだ磨きあげられる前の、採れたそのままの鉱石を思った。
歪でごつごつとした岩肌の内に、ぎらぎらと輝く結晶がぎっしりと詰まっている。カッティングなんかされていない、だから触れれば手に鋭く刺さる。
寄せつけない、でも魅了されてしまう。
そういう「名もなき詩」だった。
 
 
1人だけの名もなき詩からみんなの名もなき詩へ還っていくしばらくの間、呆然としてしまった。
 
そうだった、なんで忘れていたんだろう。
「名もなき詩」は切実な独白の歌だった。
 
自分が出逢った時にはもう笑顔で披露される、みんなと愛を分かち合う「名もなき詩」だったけれど、生まれた当時披露されていた「名もなき詩」はそうではなかった。
だから昔の映像を見る度、今の「名もなき詩」と映像の中の独りごちるような「名もなき詩」の違いに驚いていたのに。
 
 
尖りざらついた「1人だけの名もなき詩」は、加わっていく4人それぞれの音で切り出され磨かれて、「みんなの名もなき詩」になっていく。たはらさんの♪テレレテレレ……のギターなんて、こつこつと丹念にカッティングする職人の手際そのものみたい。
 
同時に、昔の映像で見たあのひりついた「名もなき詩」が、長年のライブを経ていつしか「みんなの名もなき詩」になっていった過程が、今目の前で再現されているようですらあった。
何てものを見ているんだろう。
 
磨かれ照らされたそれぞれの面には、曲を真ん中にして取り囲む彼ら4人の、そして客席の笑顔が映り込んできらきらと光る。さっきまで険しい顔だった彼も、「みんな」につられたように、呼応するように、本当にいつの間にか笑顔だった。
ステージと客席の交歓を「REFLECTION」だなんてよく言ったものだなぁ、
「REFLECTION」なんて言葉をくれる彼らに、よくなってくれたものだなぁ、
改めて、本当に改めて思わずにいられない。
 
1番サビからの名もなき詩は、まさにこの反射してきらめく宝石のイメージだった。
それまでのドーム公演同様に4人で向き合いながら演奏する姿や音が紛れもなく「Mr.Children」だったのはもちろん、さっきまでほとんど客席を見ることがなかったさくらいさんが、客席を向いて笑顔で歌ってくれる。
 
特に覚えているのは、2番の「きっと消せはしない~だろ~ぉ」を歌ったあと、くるっと後ろ(客席)向いて「カモン!」
\(お客さん)Oh Oh〜!!/
で、にこっとしながら4人の輪に戻っていくシーンだったり、
ラスサビ前に客席を向いて「自分の胸に突き刺さる」で語尾を下げていく今までに聴いたことのないアレンジで歌ったり。
 
そんなふうにさくらいさんが振り返るたび、客席を「Mr.Childrenの仲間に入れてくれた」って感じがした。
いつもは4人の中央にカメラ置いて回りながら映す演出があったけれど、沖縄ではそれがなかったことも大きいかもしれない。
いつも以上に「みんながMr.Children」「みんなでつくる名もなき詩」って感じた。
 
1曲の間で、こんなにも印象が変わることがあるなんて。
 
 
「変わらない方がいいものと、変わっていった方がいいものとありますが、みなさんにとってMr.Childrenは、そのどちらなんでしょう」と彼は言っていた。
この日の「名もなき詩」から教えてもらったのは、「『変わっていく』ことは捨て去ることじゃない」ということだった気がしている。
だって今日私はたしかに見たと思ってしまったんだもの、変わったように見えて実はその曲の核にあり続けたものを。
 
そう、これまでだってMr.Childrenは何度も「変わって」きた。
これからもこれまでどおり……これまでと“変わらず”に「変わり続ける」んだと思う。
この“変わらない”4人で、あくまでこれまでの積み重ねを引き連れて。
 
そう教えてくれたこの日のこの曲は、本当にかけがえないものだった。
この胸に焼き付いた原石の輝きも宝石の輝きも、きっと忘れないよ。
 
 
 
 
 
■MC
名もなき詩が終わるとさくらいさんがメンバー紹介する……んだけど、いつもはすぐそれぞれのメンバーの名前を言うところ、今回の第一声が

Mr.Childrenでした!

で、もうこれだけで泣いてしまった……。
Mr.Childrenだったよね、Mr.Childrenだったよ……(´;ω;`)
 
「ドラムス、すずきひでや!
ベース、なかがわけーすけ!
ギターたはらけんいち!
ボーカルさくらいかずとしでした!」
 
(´;ω;`)(´;ω;`)
 
 
 
さく「ここで大事なミュージシャン(メンバー、ではなかった……なんだっけ)を紹介したいと思います。
まずはキーボードアンドボーカル、世武裕子、セビー!!!!」
 
去年の「重力と呼吸」のアルバムレコーディングから参加してくれてる、ピアノ・キーボード・オーケストラアレンジを手がけてくれてる、声も綺麗なんです、コーラスもやってくれてます!、っていういつもの紹介。
紹介されたあとのセビー&じぇんちゃんが顔見合わせてだぶるぴーす♡♡だぶるぴーす♡♡し合ってたのがかわいくて喋りの記憶飛んだ(笑)
 
 
さく「お次はこの人、この人がいなければ、Mr.Childrenの音楽は成り立たないと思ってます。
もうずっと、僕らと一緒に音楽を奏でてくれています。もう20年近くになります。キーボードアンドボーカル、サーー二ーーーーーー!!!!」(客:わーーーー!!!!)
 
 
さく「次は……。って次の曲ね(笑)もう紹介する人いませーん(笑)(かっっっわい)
次にお届けする曲は、2005年に出したI♡Uというアルバムの曲になります。その前の年、僕はBank Bandというバンドでライブをしてレコーディングをしてアルバムを出しました。
Bank Bandのメンバーは素晴らしいミュージシャンです、天才ミュージシャンばかりです。でもね、なんか違うって思ったの。
……言っときますが  悪  口  じ  ゃ  あ  り  ま  せ  ん  !!!!!!!!(客:笑)
セェンスィティブですから(笑)(なんか英語っぽい発音笑)
 
例えるなら……おれの部屋が、あまりに綺麗すぎる!みたいな。リモコンとかキチーーーっと並べて置いてあって、ほこりもひとつもない……なんか落ち着かない……みたいな……
それよりもリモコンとかグチャーっと置いてた方が居心地がいい……(客:????って空気)
この例えわかんない??もういいよ、もういいよ(キレ)(客:wwww)
 
サッカーで例えます!!!!(客:でーたサッカーwwwww的な笑い)
大人のサッカーだとね、パス大事です、スペース作るの大事です、ロングボール、大事です。センタリング、上げましょう。
ってなるんだけどね。小学生ってそうじゃないじゃん。小学生のサッカーって、1個のボールに15人ぐらいがグチャグチャーーって(笑)(実演する、ボール取ろうとしてグチャグチャーーみたいな足さばき)(客:笑)
 
大人も子どもも一緒だよ。(この一言、すごく胸に飛び込んできた)

みんな点取りたいのは一緒だよ、でも技術が気持ちを……
……いや逆か(笑)

…………(考え中で動きフリーズ(笑))(客:笑)

気持ちが、技術を追い越して……、でも情熱は伝わってくるみたいな。だから小学生のサッカーが大好きなんです。」
 
 
大人で子どもじゃん……Mr.Childrenじゃん…………(´;ω;`)
 
 
さく「だからサッカーが好きだし、音楽が好きです。(これ違うとこかも?)
 
人と話す時も同じで。
気持ちが溢れて、言いたいことが溢れてうまく喋れなくて、でも伝えよう伝えようとしてくれる人、
そういう人が、好きなんです。
 
だからI♡Uのジャケットでは(グーの手を胸の前にまっすぐ伸ばして)、気持ちが溢れて形にできないのを表現して、トマトがぐしゃっとなってるんです。
そんなI♡Uから、お届けします。」
 
 
 
 
 
■CANDY
曲がいい(根本的な感想)
歌が上手い(根本的な感想2)
いつもは裏声になることも多いラストの方の「声を聞きたくなーーーーーーって」を地声で綺麗に歌っていたこともあって、改めて今日の声の調子のよさも再認識したりして。
 
いつもの花道先端ではなくメインステージでの披露だけど、いつもと同様に床モニターで色とりどりの線が渦巻き、その上で彼らが演奏する。図としてはHANABIに近い感じ。
花道のときに花道脇から出ていたムービングライト、メインステージでも出てたのかな……席がステージ寄りだったから逆に視界に入らず気づかなかったのかもしれない……。
 
いつもメンバーの演奏する姿を順々に映していくサブモニター。これまで自分が参加した公演では何故か毎回なかけが映されるときにバックの照明光が入り込んでオレンジ?真っ赤?に染まる「ナカガワ炎上(※勝手に呼称)」が発生していたんですが、照明との位置関係や使い方が違ったであろう今回は「ナカガワホワイトアウト」になっていました。(バックの白い照明光が入り込んだ?)
結局このツアーを通してここは「ナカガワを抜く」で固定の演出だったってことなのかなぁ。
今日は不意打ちのホワイトアウトでだいぶ笑っちゃったけど、炎上もホワイトアウトも好きな演出でした(笑)
 
 
この日のCANDYでいちばん印象に残っているのが、Cメロから大サビへの入り。
Cメロを歌ったあと数歩下がっていたさくらいさんが、「ダッ、ダッ、ダーン」の演奏とともに床モニターの渦が拡散する瞬間に前に出てくる!!!!それがばっちりモニターに抜かれる!!!!
歌詞のとおりの「気持ちが溢れる」瞬間が視覚聴覚全部から入ってきて、瞬間心臓ギュンと掴まれました。最高!!ばっっっちり!!これ大好き!!!!
ライブというものの醍醐味そのものヽ(;▽;)ノ
 
 
 
これまでの公演同様、「CANDY」はアウトロから引き継ぐような形でさにやんのピアノ演奏に入り、そのピアノが次曲のイントロに繋がる。沖縄ではこのさにやんのピアノの演奏が変わってた!!
感覚的ながら説明すると、低音が増えて、繊細さより支える安定感?包容力?が増したような印象。
元々次の曲はどの公演でも高音部がきつそうな曲であったことに加えて、これもまた前公演のコンディションがきっかけになって生まれたアレンジなんじゃないかなと思った。
Thanksgivingのfanfareのイントロでもこういうのあったよね、ツアーを回る中でどうにも高音部で歌がきつそうだったのを受けてか、ドーム編の終盤にキーボがサポートするようなアレンジへ変化していた記憶が……。
さにやんのこういう支えまっせ!なプレイが大好き……安心と信頼のさにやん(;ω;)
 
 
 
 
 
■旅立ちの唄
叙情的なピアノと歌声が1対1で響く形から始まり、2番からバンド演奏に入っていくこの曲。
 
繋ぎのピアノアレンジの変化同様、1番のサビに入る前~サビのピアノが変わっていました。
「(~どんな場所にいても)Ah」からサビに入るときのタメが長くなり、全体的なキーも低く。
ここも、1番の高音を支えようとしての変化だった印象。
 
こうして考えると、こういう変化が起こるのってさくらいさんとピアノ(キーボ)が1対1のときが多い気がする。
普通に考えたらバンド演奏の方がボリュームも大きくて声が埋もれそうなものなのに、バンド演奏とともに歌うさくらいさんの声にそう思ったことって1度もないかもしれない。むしろ「増して」聴こえる、バンドが送るエネルギーをも自分のものにしてしまうように。
そんなとりとめないことを思ったりもしました。
 
 
手の届かない場所で背中を押してるから」。

この日、やっとこの言葉を本当に素直に受け入れられたのがすごく嬉しかった。
 
個人的な話になるけれど、このツアーの始まった頃に参加した公演では、MCに散りばめられた言葉からネガティブなことを連想してしまった。
端的に言うと、「手の届かない場所になんて行かないで」って思ってしまった。
福岡初日に聞いた「英会話を習っています」「ロンドンにレコーディングしに行きます」の言葉、「時間には逆らえない」「あとどれくらい歌ってられるんだろう」「今死んでも後悔はない」の言葉が、このツアーのテーマ、セトリ、歌詞と完全にネガティブな繋がり方をしてしまった。
彼らが比喩なんかじゃなく本当に距離的時間的な「遠く」に行ってしまうことを突きつけられた気がしてしまった。「今死んでも後悔がない」、そう言いきる人なんだから、見送ったとして次に会える保証なんてないと愕然とした。
それと同時に、笑顔で送り出す気になれない自分への自己嫌悪も止まらなかった。
これじゃ自分こそ「重力」じゃないか。足でまとい。
 
でも、そんな気持ちを溶かしてくれたのもまたMr.Childrenだった。
 
彼らは決して「遠く」だけ見据えているのではない、「近く」……「今」「ここ」のことを本当に大事に思っているんだと、MCや曲を通じて何度も伝えてくれた。
はじめに参加したときは「遠く」の方が強く印象に残ったけれど、参加する度、明らかに「近く」(今ここ)の方を強調するMCやパフォーマンスに変わっていった。
そして今日、「名もなき詩」前のMCで決定的にバランスが変わっていたのを感じた。
ほんとは全部最初から言ってくれてたことだったのにな。自分の心が最初から受け取れていればいいことだった。
時間がかかってしまったけれど、やっと心からそう受け取れるようになれて、本当によかった。
 
今日この日聴いた最後の「背中を押してるから」。
こちらを置いてくつもりなんかなく、手の届かない場所でも絶対に背中を押してくれるつもりなんだって心の底から思えた。何よりこちらも背中を押したいと思った。足をひっぱるんじゃなくて。
あなたたちや私がどこにいても、これからも押させてください。どうか。
 
 
そして最後にひとつだけ余談を……。
翌日のツアーファイナル公演が終わった夜、沖縄料理の居酒屋さんで今ツアーの思い出を語り合ったりしてて。その中で
「どうして今回『返事はいらないから』がなかったんだろう」って話になった。
あれこれと話し合ってる中で、友人がぽつりと
今のMr.Childrenは『返事はいらなくない』から……?」って言った。
 
 
え??
 
 
それってつまり、
 
 
 
(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)ブワッッ
 
 
ねぇ!!私たちは気づかないうちになんて大きい愛をもらってたんでしょうか!!!!毎度ながら気づくの遅いよ!!!!
しかも後から確認したら、今までのライブ披露時も1度も「返事はいらないから」って歌ってないみたいなんだよ!!
なにそれ!!もう!!!!言わないことによって「言う」ってなに!!!!もう!!!!もう!!!!

 
大好きです!!!!!!!!(完)
 

いちばん伝えたい返事はもう決まってる、さっき書いたそのまんまだよ!!!!
受け取るのが遅くなってごめんね、届いてほしいなぁ、届いてくれるといいなぁ!!君のわかんないところで僕も今奏でてたよ!!(曲違)
 
生まれて初めてのライブで奏でられるのを聴いてから12年。
また聴ける日が来るのを待っててもいいかな?
そのときには最初っから受けとめて、ありったけの返事を抱えて聴きたいな。
そんな日が来るの、密かに待っていたいと思います。
 
 
 
 
 
■MC
 
さく「ありがとうね、沖縄。(僕の方こそありがとう!!!!)
 
よく、『今までに作った曲で1番好きな曲はなんですか』って聞かれることがあります。
で、作った曲はどれも子どもみたいなもんですから、優劣なんて順位なんてつけられない、って言うんですけど……。
次の曲は、実は僕が1番だあいすきな曲です!!(笑)(客:笑)
 
みなさん、ミレニアム問題、って覚えてますか?
1999年から2000年になる時に、水道が止まるかもしれない、ガスが止まるかもしれない、電気が止まるかもしれない……。そう言われてて。
僕もですね、石油ストーブを購入しました!!
……みんな忘れちゃった?(笑)
 
で、そうして1999年の大晦日に寝て、2000年の元旦に、頭の中に歌詞が溢れて起きたんです。急いでノートに書きとりました。
(もうちょっとなんか言ってた気がする)
 
何が嬉しかったってね、新しい世紀に歓迎された気がしたの。「21世紀になってもお前はまだ音楽を続けていいんだ」って、祝福された気がしたの。
そんな特別な思い出も含めて……お届けしたいと思います。」
 
 
 
 
 
■ロードムービー
今までは彼らが花道先端で演奏して、彼らを先頭にして花道モニターを光の筋が流れていく演出だったけれど、前述のとおりこの会場には花道はない。
さらにアリーナ席(低い)だからメインステージの床がどんな映像になっているかも見えない。
だからその分、いつもよりじっくりバックモニターの映像を見てみました。
 
バックモニターにはずっと「僕」と「君」の視界(バイクで走ってて流れていく景色)が映し出されていて、それは
高速→トンネル→街→光→高速
と移り変わっていく。
高速と高速の間に挟み込まれる映像が変遷することで、ほんとに「先」に進んでいっていることが表現されているんだなぁ。
流れていく景色の中には歌詞のとおり「街灯」も登場してて、ほんとにバイクで走っているかのように近づいてきてはフレームアウトする。この街灯の登場からフレームアウトまで、もしかして……と思いながら数えたら見事に2秒!!!!歌詞そのまんまだーー!!
 
ここまで景色映像の話をしてきたけれど、そんなバックモニターの景色の映像の上には、メンバーひとりひとりが重ねて映されては消える。
さっき「僕」と「君」の視界になっているって言ったけれど、こんなふうに彼ら自身の映像と同時に見ていると、この「ロードムービー」における「僕」と「君」は彼らのように思えてくる。
 
彼らが映され始めるときの「今も僕らに付きまとう幾つかの問題」の歌詞には、名もなき詩前のMCで言っていた「重力」を思わされたり、「泣きながら君が見てた夢は~」の歌詞には、この曲の前のMCでの21世紀を迎える前の不安を思わされた。
極めつけに「ただ君の温もりを優しい体温をこの背中に抱きしめながら」とか今の状況そのままじゃないですか?今まさにさくらいさんの背中側で笑顔で歌いながら叩いてるドラマーいるもんね!!!!(えっそこですか?????)
これはほぼこじつけみたいな連想だけど(笑)
 
でも、そんなふうに彼らが重ねられた「僕」と「君」の歌が、「等間隔で置かれた闇を越える快楽にまた1つスピードを上げて/もう1つ次の未来へ」って歌詞で締めくくられるのが、すごく嬉しかった。
この日は見えなかったけれど、たしかに花道モニターの光も、彼らの背中側に向かって流れていくんだよね。彼らが前に進み続けているのを表現する演出。
 
今ツアーの「ロードムービー」は、彼ら自身が明るい未来へ向かおうとしているのを形にして見せてくれる、そんな1曲だった気がしました。
 
 
 
 
 
←③へつづく

Against All GRAVITYツアー沖縄初日感想文①

 
 
 
 
 
ただあの日のことを全部全部全部残したい。
伝えたいあなたにどうか伝わりますように。
 
 
 
 
【Mr.Children Dome Tour 2019 Against All GRAVITY 
6.1 沖縄コンベンションセンター展示棟】
 
 
 
 
 
2019年6月1日、沖縄。
人生で初めての沖縄。
 
裏手にはどこまでも青くどこまでも透き通った宜野湾の海。
雨予報はどこに行ったのか、夏としか言い様がない青空と太陽の下、その会場はあった。
 
白い外壁にエメラルドグリーンの屋根。
突き出した屋根の形状は、敷地の入口にいたシーサーの耳みたい。ちょっとかわいい。
ついさっきそこで買ったツアータオルも緑色で、この色はこの屋根からなのかなって思ったりした。
 
6会場、6色のツアータオル。ライブに参加するときにだけ買う、ってことにしてた。
 
まだ1度も洗濯していないタオルを手にとるとふわふわで、それだけでもう胸を込み上げるものをおさえられなかった。
あぁ、タオルだ。今いるこの会場の、沖縄のタオル。
 
 
友人に見送って見守ってもらいながら、その緑色のタオルを握りしめて、会場に入った。
 
 
 
 
会場の中に入ったら、会場だった。
 
これふざけてなくて!
ライブハウスですら入り口入ってからはまだステージが見えなくて、もう一つ扉をくぐってライブエリアに入るのに。
この会場は、もう入り口を入った瞬間にライブエリアで、まっすぐ目の前にステージがありました。
 
気持ちの準備をする間がない!!!!
 
どぎまぎしたまま席番と案内図を照らし合わせて歩く。
 
アリーナは27列くらい……だったかな。これまでの公演で会場の中央を貫いていた花道はなく、アリーナ全面が客席。
きっと1人でも多く入れようとしてくれたんだと思う。
 
 
たはらさん側、通路前。ステージがすぐそば。
そこがその日の席でした。
 
 
中から見ると、天井が屋根そのまんまの形になってた。外から見たときの、あの耳みたいに出っ張ったり何層にもなったりした屋根の形そのまんま。
その屋根でそのままアリーナ&スタンド(15段ほど)を蓋したような感じで、壁らしい壁は見当たらない。
コンベンションセンター(会議場)という名のとおり、窓にはロールカーテン。
後ろを振り返ると、開いた入り口の扉から外が見える。
そこから入ってくる人たちがみんなステージ見た瞬間びっくりした顔をするものだから、全員に「わかる!!」って言いたくなったくらい。
 
なんて言えばいいんだろう、
周りのお客さんやステージは紛れもなく見たことがあるものだけど、普段足を運ぶ会場とは全く様子が違うし、かといってここで会議が行われる想像もできなくて……
本当に不思議な会場、不思議な感覚でした。
 
ここで、これからMr.Childrenのライブが始まるの?
 
そんな浮ついたような緊張したような感覚を解いてくれたのは思わぬ出来事でした。
目の前の通路を通った某カメラマンさん。
はっとして「お仕事お疲れ様です、よろしくお願いします……!」の気持ちで会釈したら、にこっと微笑んでくれた。
 
あぁ本当にここでやるんだ。
 
その笑顔ですとんと納得できた。
スタッフさん、演者のみなさん、きっと今頃誰もがこの夜のために準備してくれてる。本当に自然にそのことがわかった気がした。
 
 
 
-------------------------
 
開演前最後のアナウンス放送が終わると、スタッフさんがマイクスタンドにマイクを差しにきた。
 
メンバーが出てきたと思った会場は思わず拍手!あっ違う!(ざわざわ&笑)でもそのまま拍手!!
それを受けたスタッフさんは、にこにこ笑顔で両手グッジョブ!!!!
それを見てさらに盛り上がる会場!!!!
 
そのまま再度SEが流れ始めるんだけど、さっき拍手した勢いで多くのお客さんがそのまま立ち上がって手拍子し始める。2、3人のお客さんからは指笛も!
会場中から期待とわくわくが溢れて止まらない!って感じだった。
まだ始まる前だよ?こんなハッピーなフライングがあるなんて!!
(;ω;)
 
 
照明が落ちて、またひとつ客席がワッと盛り上がる。
 
 
今度こそ、本当に始まる!
 
 
 
 
 
 
暗がりの中、たはらさんが出てきて拍手と歓声が沸き起こる。
私はといえば出てくるのが見えることにびっくりした。
暗いといっても札幌ドームみたいな「暗闇」ではなく、でも日中の東京ドームよりは薄暗い感じ。
お互いに表情までは見えない感じに、またひとつドキドキさせられる。
 
ギターを肩から掛けて、構えて、始まりの音色を鳴らし始める。
 
同時にすっ、と上手側上空から彼に一筋差す光、浮かび上がるシルエット。強い光で彼のすぐ背中側にも濃い影ができているのがくっきり見える。
こんなに美しいのに、本当に存在しているんだと思って息を呑んだ。美の化身、って言葉が頭に浮かんだ。
 
 
奏でる音に合わせて、ステージ左右の照明も灯台のように照らして回り始める。
今までの公演ではスタンド上方席での参加だったから、今回初めて照明が自分の頭上(上空)を照らして回る構図になって感激した。本当に灯台だ……!
下手側の回る光はたはらさんのすぐ横から出ていたから、もう「たはらの光」だった。
ああ、本当にMr.Childrenを導く者なんだこの人は、って思わずにいられなかった。そのまんますぎるよ、もう。
 
 
サニセビが入ってくる。
ピアノが入ると、さっきまで暗かったステージバックのモニターが稼働する。
黒バックに赤い線が走る映像、東京の街の映像。
サイドのモニターにバックステージを歩くようなさくらいさんの映像。
 
とにかく間近で見るバックモニターが巨大すぎて、視界いっぱいの「東京の街」にはかなり圧倒された。
自分の暮らす街を、遠い沖縄の土地で見る不思議。
思えば遠くに来たものだ、なんてあまりに紋切り型の言葉だけれど。
 
 
映像の中のさくらいさんが1歩また1歩と歩みを進める度に、始まりの予感に胸を高鳴らせて。
ついに。
 
 
 
 
 
■Your Song
 
始まりを告げる「わーん!つー!」の声、ドラムの号砲!
 
 
パァン!という音とともにきらきらと舞い落ちる紙吹雪、その向こうから人が出てきた。
お客さんの湧き上がるようなこの歓迎の声、空気、熱、それを全身で浴びながら出てきたその人は本当に満面の笑みで、そのままプロンプターに足をかけて身を乗り出す。
応えるように、届けるように、会場一体になって「オーーー!!ウォオオーーーーー!!!!」の声を上げた。
 
降り注ぐきらきらの中、彼と客席が笑顔で向かい合って、一緒に歌ってたあの光景。
「相思相愛」をそのまま形にしたような時間。
誇張なんかじゃなく、今でも本当に全部思い出せる。
 
まるで、客席の「会いたかった!!」とステージの彼らの「会いたかった!!」がパァン!と弾けて会場いっぱいに広がったような瞬間でした。
きらめいていて、あったかくて、「幸せ」しかなくて。
あの瞬間、自分が抱えていた全部が吹っ飛んで、ただただ「今ここにいる」ことの実感と幸せが襲いかかってきて、涙が溢れるのを止められなかった。
 
これがライブの始まりなんて信じられる?
最初からもうクライマックスみたいだった。
 
 
そんな感慨で始まった「Your Song」ですが、実は始まりの瞬間にひとつ事件が起こっておりまして。
あの紙吹雪発射の瞬間、自分の前の通路に何かがボトッ!!だかドサッ!!的な音を立てて落下してきたんです。
何が起こったかわからず一瞬フリーズして、そのすぐ後にさくらいさんが出てきてウォー!してたんですが、さくらいさんが歌い始めてから「あれ?もしかしてこれ紙吹雪の塊……?」って気づいてじわじわ笑いが(笑)(あとでMC入る前に見たらやっぱりそうだった)
こんなことが!!こんなことがあるのか!!!!(笑)
 
 
いつもの花道がない分、さくらいさんはステージを左に右に歩き回りながら歌を届けてくれる。
最初こちら側(たはら側)に来たときはあまりに「人のサイズ」でびっくりしてナチュラルに腰抜かして着席しました、ごめんなさい(ノンフィクション)
泣いて笑ってへたりこんで忙しい僕ら……
 
割とこの歌ってキー低めだから調子のよしあし関係なく掠れがちな印象だったけれど、この日はとにかく声すっっごい出てる!!っていう印象でした。ほんとよかった、ほんと……(´;ω;`)
 
 
その一方で、「飛び込んでくる嫌なニュースに心痛めて」の歌詞には、どうしてもその頃ニュースで流れていた大津や川崎での出来事が頭をよぎってしまったりもして。
だからこそ一層、一層、この時間がなんて尊いんだろうと。
 
一緒に生きていく日々のエピソードが特別に大きな意味を持ってる」 。
 
間奏の響き渡るギター、支えるベース、ラスサビへと背中を押すドラム、それらを受けて笑顔で届けてくれる歌声。
 
全部、当たり前に「Mr.Children」だけど、その「当たり前」が偶然みたいな運命みたいな奇跡みたいな尊さで成り立っていることを、この数年のMr.Childrenは何度も繰り返し教えてくれた。
 
 
そんな偶然が今日の僕には何よりも大きな意味を持っている
そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ
 
 
全部そのまんますぎて、こちらが思ってることだよ!!って言いたい気持ちにすらなって、ちっちゃく一緒に歌った。
そう君じゃなきゃ、君たちじゃなきゃなんだよ。
 
 
歌の最後(アウトロに入る前のカウントに合わせてだったかな?)には、楽しい!嬉しい!って気持ちが溢れて止まらないみたいなさくらいさんが、満点笑顔で天に向かってしゅっ!しゅっしゅっ!(みぎっ!ひだりみぎっ!)みたいな感じでグーパンしてた。
 
あーーーーーーーーもう!!!!君の仕草が滑稽なほど優しい気持ちになれるんだよ!!?!!??!!!!(曲違)
 
こっちだって天にグーパンしたい気分だよ!!あーーー!!わーーーー!!!!叫びたい!!!!叫べない!!!!
だからここ(アウトロ)に「オー!!ウォオオーー!!」があるのね!?!!ありがとう!!!!全部込めた!!!!
 
こんな気持ちなのにまだ1曲目ですか!?!!どうなっちゃうんだよもう!!
 
 
 
 
 
■Starting Over
あの華やかで幸せな空気を引き締めるように、会場の照明が落ちる。
 
ドームでは可動式の骨組みに照明がついていて骨組みごと上方に動くことで光を会場に伸ばしていたけれど、ここでは設置できなかったよう。
キュルルキュルル……みたいなあの音に合わせてステージの柱に縦についた照明それ自体が角度を変え、会場に光を送る。
 
CDのあのイントロに入り、モニター4面に4人が映った瞬間に  大  歓  声  !!!!
わかるよ、わかる!!!!
「Mr.Children」がいる!!!!!!!!
 
 
 
(´;ω;`)
 
 
ドームでは9面設置されていたモニターは、この会場では5面のみ。真ん中の1枚を除いた4枚それぞれに1人ずつを映し出していたような気がします。
ド主観だけれど、モニターに映るさくらいさんは「シリアスな曲だから」と一応真面目な顔を作ったり目をつぶったりするんだけど、何度も何度も下手側の客席を見てはニヤッ、上手側の客席を見てはニヤッ、としちゃう。喜ぶお客さんに呼応するよう。
「ああ〜〜あなたも楽しいんだな、会場の楽しさ会いたかった感ちゃんと伝わってるんだな」って感じて、嬉しくて嬉しくてたまらなかった!!
 
 
さて、この曲といえば「ブルフラはアクセサリー」!!!!!!!!
(※Starting Overの2番でさくらいさんがブルフラほっぽってジェスチャー祭りになる現象)(勝手に呼称)
 
お待ちかねの2番、 なんと弾いてる!!!!!!!(笑)
「ブルフラはアクセサリー」からの卒業!!!!あらまぁ!!!!
東京初日ではビシッと指さし&流し目をキメていた「追い詰めたモンスターの目の奥に」だけは、自身の胸の真ん中に手を押し当てる。奥感。
自分と別物のモンスターや巨大な敵じゃなくて、「自分の中のモンスター」「自分自身の弱さ」になったような気がした。
 
 
これまで自分はこの曲に対して、とにかく「巨大」だとか「曲が放たれる」だとかいったイメージを抱いていたかもしれないなぁ。
曲自体が独立した自我を持っているような、Mr.Childrenが「Starting Over」という巨大なモンスターと闘っているような。
 
だってStarting Overですよ?バケモノの子という大型タイアップや、REFLECTION期の新しい挑戦への覚悟、「何かが終わりまた何かが始まる(める)んだ」という強いメッセージと役割……とにかく背負っているものがでかいの強いのなんの。
NHKのドキュメンタリー番組で見た誕生までの格闘の記憶や、未完ツアーのドームやスタジアムという場で最終曲として壮大な物語と映像とともに奏でられていた記憶も大きいかもしれない。
 
そんな自分が、初めてこの曲に「等身大のMr.Children」を感じたのが、この日このときの「Starting Over」でした。
 
さくらいさんの「目の奥に」のジェスチャーもそうだし、前曲から引き継いだアットホームな空気感、4面モニターの彼らの表情の人懐っこさ……それらを受けて、今更やっと「あ、この曲ってMr.Childrenのあの4人がやってるんだ」「モニターに映っているのは、今ここで一緒に同じ時間を過ごしているMr.Childrenなんだ」「Starting OverもMr.Childrenの楽曲の1つなんだ」って気づかされた。
本当に今更!!遅い!!
それでもこの日、「等身大のMr.Children」の「等身大のStarting Over」と出逢えた気がして嬉しかったのは、紛れもなく本当。
 
自分にとって、本当に大切な「Starting Over」でした。
 
 
 
 
 
■himawari
たはらさんがイントロのギターミスったのは私の気のせいですか!?!!
Thanksgivingあたりを思い出してちょっとほっこりしましたはら!!!!
 
笑顔もあり険しさもありで、2017年のhimawari(笑顔なし、内向的)と2018年のhimawari(笑顔あり、外向的)のハイブリッド型himawariという気がしました。(※全部ド主観)
舐めて生きるから」は角砂糖を舐めるジェスチャーこそしなかったけれど、とろけるような笑顔。「邪にただ生きてる」は射抜くような眼光とシャウト。
「邪にただ生きてる」のあとの表情もモニターに抜かれ続けてて、目線を落として脱力するような様子だった。どんな感情を表現していたんだろう……。
 
2017年から2019年まで足かけ3年聴いてきたはずのこの曲だけれど、もしかすると「重力と呼吸」の中で1番捉えどころがない曲かもしれない。
険しさと笑顔、陰と陽の同居するこの曲は、ライブで披露する度にそのバランスが大きく変わるような気がする。その陰の割合、陽の割合がどういうときに変わるのかもわからない。
でも、わからないままでも「陽」に魅了され「陰」に圧倒されるのは変わりない。
 
不思議な曲。だからこそ目が離せないのかもしれない、って改めて思ったのでした。
 
 
 
 
じぇんちゃんのドッコドコドコドンドンみたいな軽快なドラミングに乗せて、口上が始まる!!
 
さく「いい感じだ沖縄ーーー!!!!

(なんか間で言ってた気がする)

やれるかーー!?!!\ウォーーー!!/
やれるかーーーーー?!!?!\ウォーーーーーー!!!!/

ジャンプ!!!!
 

ジャンプ!!ジャンプ!!!!
 
 
さあさあくるぞ!!!!!!!!
 
 
 
 
 
■everybody goes ~秩序のない現代にドロップキック~
はぁ~~~~~~~~~きた~~~~~!!!!!!!!
イントロの♪デレレレー↑ンに合わせて白い照明がいくつも下から上に会場をムービングしていくのを見上げてた。何この照明超かっこいい!!初めて知った!!
 
この公演の前に「バックモニターのネオン街風の映像が結構ひどいww(下ネタ的意味で)」っていう話を聞いてたので、バックモニターの映像もまじまじと見る。
四字熟語で「家庭円満」があったり、英文で「everybody」と「goes」があったりする……のはまだいいとして、「社長の上に跨って」実演ある!!!!!!wwww
しかし「社長の上に跨って」の体位想像してたのと違……んっんんなんでもないです
 

この曲ではたは&なかがそれぞれステージ端で演奏してくれる。
たはら側にはたはらさんが来てくれて、1曲ほぼ丸々注釈スタンドに向かって演奏していました。めっっちゃくちゃ楽しそうな笑顔で、軽く足でステップ踏みながら!!大丈夫ですか、注釈のたはらーさん生きてますか!!!!
ステップ踏む足を見てて気づいたんですが、今回のツアーのたはらさんのズボン、タック入りのゆとりがあるズボンだったんだねぇ!いつもぴったりほっそりした黒のジーパンの印象だったから意外だった。
いつも「you!」の歌詞では遠くの席からさくらいさん……もといステージ全体を指さしてたんですが、これだけ近いとメンバーそれぞれで方向が違っていて、毎回「次の『you!』どうしよう!!」なんて0.1秒迷った末、近くのたはらさん指したり歌ってるさくらいさん指したりしてました。今まで味わったことのない贅沢な迷い……!!
 
そんなもうひとりの「you!」ことさくらいさん!!サビで自分も手振ってお客さんに横振り煽ってた!!
昔のライブではちらっとやってた(Qとか)と思うんですがThanksgiving以降でやるのを見たのは初な気が……感激でびょんびょん跳ねながら全力でワイパーしました歓喜ヽ(;▽;)ノ
あと2番で空に向かって垂直チョップしてました、水平って知ってる??かわいいのでいいとオモイマァス
 
ギターソロは真ん中となか側の間くらいで。かんっぺき。キメキメ。
やっぱこの曲気に入ってるよね?ね?そろそろ認めて…………(訂正待ち定期)
曲が進むにつれて、身体が動くのを止められない!って感じで足が動き始めて最終的に行進になってた。ドロップキックの代わりでもあるのかな。
 
 
ドームではさくらいさん1人で花道で3回ジャーン!!→ドラム前戻ってきてじぇんとアイコンタクトして最後のジャーン!で〆だったけれど、この会場はご存知のとおり花道がない。
どうすんだろ?って思ってたらステージの真ん中で1人で1回目のジャーーーン!!
そのまま2回目……かと思いきや、下手側スタンドにいるたはたはの横にやってきて「やっちゃおやっちゃお?」みたいなにやにやにこにこ顔でたはとアイコンタクトして、2人で息合わせて2回目ジャーーーーン!!!!3回目ジャーーーーン!!!!  大  歓  声  !!!!!!!!
まさかのツインギターエンド熱すぎる(´;ω;`)(´;ω;`)
 
これでもう〆……だなんて油断は禁物なのがMr.Children、ここから更に思わぬ展開が。
真ん中に戻ると思われたさくらいさんがアリーナに向いて、アリーナ前方でめっっちゃくちゃ盛り上がってた男性1名を指さして、にやっとしたかと思うとその人と目合わせたままギタージャカジャカジャカ!!!!
し ょ ー ー ー ー ー じ き 嫉 妬 し た wwwwww
 

自分がやってほしいとかじゃなくてあれはもう完全にその人1人へのギターだったじゃん、ずるい!!でもこういう感じめっちゃライブ!!あーーーーたのし!!!!(笑)
その男性の方はそのあとの曲や終演時もさくらいさんからめちゃくちゃレスもらってました。自分の席がちょうどステージとその男性が同時に視界に入る位置だったので、勝手に何度もおこぼれもらってました、ありがとうございました師匠!!!!(知らん人)
 
 
いっちばん最後はじぇんの前戻ってきてアイコンタクトでジャーーーーン〆!!
 
もうね、さくらいさんが楽しそうならなんでもいいのです、こっちも楽しいから!!!!
 
 
 
 
 
■MC
本日最初のMC!!
 
さく「Mr.Childrenです!!!!(客:わーーーーー!!!!)
 
(たぶん間でもうちょいなんか言ってたんだけど記憶が;;;;)
 
ついに、ついに来ちゃったよ沖縄!!!!
ドームツアーの最終公演です!!!!(客:うぉーーーー!!!!)
 
ここってどぉむ(ドーム)!?!!!?!(客:笑)
どぉむじゃありません!!!!!!!!(笑)(客:笑笑)
この会場、3000人だそうです(笑)(客:おおー!)
で、先週まで4万人とか5万人とかのところでやってたから……びっくりだよー(笑)(みたいなこと言ってた気がする) 
人数にしたら10分の1……(客:おお……!!)
おれのうちと広さ同じくらいだよ!!(笑)(客:wwwwww)
(おっと口が滑った今のナシナシみたいに両手振って)はい(笑)」
 
そのあとしばらくして出た某記事に書いてあった坪面積が沖縄コンベンションセンター展示棟の坪面積より若干広かったことに驚愕したのは内緒です……………………………………(そしてちゃんとサイズ感を正しく把握出来てるのすごい)
 
さく「でもね、こっちが届けるエネルギーは10分の1じゃないから、ドームと変わらない濃度でお届けするから!!!!(覚悟しといてね的な)(客:うおーーー!!!!)
 
平成のヒット曲を、令和(スープのイントネーション)にお届けします!!
もう1回!!(客:!!)
もう1回!!!!(客:おおーーーー!!!!)

(最後にぼそっと)もう1回。」
 
最後の「もう1回。」を言った瞬間に照明暗めになってさくらいさんが暗がりの中に入る感じ、かっこよかった……。
 
 
 
 
 
■HANABI
大歓声、大手拍子からこの曲へ!!!!
 
この曲といえば「重力と呼吸」「AAG」共通の床モニターに白い光が渦巻く演出だけど、この日の自分はステージよりも視界が低い席だったから、直接見ることはできなかった。
むしろ「この会場でも床面はモニターになってるのかな?」と思ってたくらいだったけれど、いつものように渦を巻く様子がサイドモニターに映っていたのを見てやっと「あ!この会場でも床モニター使うんだ!」って知れたのでした。
 
もう1回もう1回」は東京初日同様にさくらいさんが「歌ってくれるよね!」って顔してから客席と一緒になって合唱する。この多幸感!!!!
今回は一瞬「臆病風に吹かれて」も振りかけて「あっ!(笑)(間違えた)」って顔したように見えたんだけどどうなんだい???もしそうならめっっちゃくちゃかわいい…………
 
元々日常の中の憂鬱を吐露する曲だったなんてことはすっかり忘れて、とにかく会場いっぱいに広がった多幸感を噛み締めながら聴いた1曲だったのでした。
 
 
 
 
 
Sign
さにやんとセビーの演奏姿を見ながらこの曲のイントロへ。
原曲のピアノパートをさにやん、ストリングスパートをセビーが弾いてるんだーって今更気づいた。
 
Your Song同様、この曲もドームでは花道に出てきていた曲。
今日は左右に歩き回りながら、客席にくまなく視線を声を向けて、思いを配り歩くように歌う。
 
そんな歌い方だからか、いつもより一層歌詞に意識が向いたりして。
たまに無頓着な言葉で汚し合って」とかさ、すごくない?言い争いや口喧嘩とかいったことを「無頓着な言葉で汚し合う」って表現する?!!そんな表現思いつける!?!!誰がこんな歌詞思いついたの?!!?!
……って感激してたら目の前のステージに作者がいることに気づいたときにはガチで驚きました。(超超超超超超今更)
Mr.Childrenのライブで曲が聴けるということは、その曲を書いたご本人様が歌うのを聴けるということなんだな……?改めて考えると……とんでもないな……ライブって……。超贅沢だ……。(超超超超超超今更)
この曲に限らずだけど、この日は歌詞で歌われている言葉ひとつひとつが強く飛び込んでくるライブでした。
 
演出について書くと、三日月型の照明光がアリーナ前方の床を照らしていたのが綺麗だった。三日月が床に散らばったみたい。
同じような照明をThanksgiving熊本公演のHANABIでも見たっけ。Thanksgivingのときはアリーナ前方のお客さん(しかも通路側)じゃないと見えない照明演出とは一体なんのため……?って思ってたんだけど、もしかしてほんとはステージを照らすのが目的で、はみ出した端っこが床に映っちゃってるだけなのかも。
 
モニターにはメンバーの演奏姿が1人ずつじっくり長めに抜かれる。歌詞と相まって1人1人の演奏する姿をしっかり目に焼きつけたいな、と思って見てたんだけど、ケースケナカガワさんね?
しばらく目つぶってゆーらゆら、パチッ!っていうのを2回くらい繰り返しててね?

寝……………………????

一度そう見えるとそれにしか見えなくてちょっと楽しかったです、ごめんなさい(笑)
 
 
多分この曲だったと思うんだけど、曲の終わりにさくらいさんが口パクで「ありがとー!」って言ってくれた。
そう言っておじぎするさくらいさんを見て、なかけも一緒におじぎしてくれた。こういう光景がライブの終盤でも2、3回あったような記憶がある。
こういう彼らの感情が動く(動いたように感じる)瞬間を見ると、「あぁこの人たちも今ここで生きているんだ」「ライブなんだ」、っていう当たり前のはずのことを改めて噛み締めてしまう。
それは当たり前だけど当たり前じゃないもの、大事なもの。大事にしていきたいもの。
 
ラスサビの「残された時間が僕らにはあるから、……」。
本当にそのままだと思った。
ありがとう、大切にしなきゃ。改めて。
 
 
 
 
 
←②につづく

重力と呼吸ツアーさいたま11.18感想文③

15.擬態
あのいつものイントロとさくらいさんの「まだまだいけるかさいたまーーーー!!!!」の声から始まったのはこの曲!!(まだまだいけるか的なのは次の曲のときも言ってたっけな、どっちでなんて言ってたか記憶が曖昧……)

擬態だ!って認識して真っ先に思ったのは「夢のトビウオ2曲コンプきた!!!!!!!!!!!!!!!!」でした(笑)(※歌詞に「トビウオ」が含まれるMonsterと擬態の2曲を同じセトリで聴けたの意)
まさかこんな日がくるとは思いもしなかった(笑)


この曲で覚えてることっていったら始まってすぐたはらさんがこっち(なかけ側ステサイ)来てくれて、お手振り!!!!お辞儀!!!!大好き!!!!!!!!(IQ3)
とか、さくらいさんがいつもの「ムキになって洗った手に〜」のジェスチャーやってたなー、とか2017年によくやってた「こびりついてる真っ赤な血」を首に塗りつけるジェスチャーはやらなかったなー、とかいったジェスチャーの記憶。


演奏ろくに覚えてないのはステージの上の体力オバケなボーカルリストさんのせいです……人のせいにすんなって感じだけどいやほんと(笑)
何度も何度も笑顔で「とべとべ!!」って言われて、それで素直に飛んでたらそのままラスサビで「アスファルトー!とびはねるー!~の、び、て!!」の合唱振られるなんて思わないでしょ!?!!
え、こっちずっと飛んでるんですけど!?!!しかも結構歌わせるね!?!?!!まじきついんですけど?!!?!!なんであなたは笑顔で歌いながら飛んでんの!?!!こっちはさくらいさんじゃないんですけど?!!?!!?!!wwwwwwww

あまりにハードな状況に笑いが止まらないわそれで余計に苦しくなるわで見事に記憶も飛びました、ありがとうございました。
この曲年々ハードになってる気がするんだけどそろそろこの曲のための筋トレが必要な気がする……

今回アウトロのオーオオオーのコールアンドレスポンスやってないような……どうでした?私は畳み掛けられた次の曲でズタボロの記憶がさらに木っ端微塵になったのでなにも覚えてません



そう




ここで来たんです




あの曲が








16.Worlds end
今のこの彼らだもの、なんとなく来るんじゃないかって思ってたよ。
最後に演奏されてからいつの間にか経った5年の月日。その5年の間に何度「今度こそ」と思ったかな。

その曲が鳴らされたというのに、もう鳴らされた瞬間に圧倒されてしまって全然覚えてない(笑)
前みたいにドラムから曲が始まったかとか、演奏がどうとか、もうなんも。
悔しさもありつつ、でもしょうがないよなぁ。
だって5年ぶりだよ?5年間で何度も何度もアップデートを重ねてきた、今のこのMr.Childrenが放つWorlds endだよ?
感激や喜びを感じる余裕すらなかった。ただその音の声の力強さを、赤と白の2色で鮮烈に染め上げられた視界を受けとめるので精一杯で。


でもこういうときってなんでか変なところから意識が戻るんだよねぇ(笑)
必死に聴いてる途中で「あれ、じぇんちゃんがコーラスしてない!」とか「なんかが視界の中でぴかぴかしてる、あ、さくらいさんのベルト銀色なんだ、」とか思ったのをきっかけに呆然とした状態が解けてきて。
突然2番サビ終わりの「何に縛られるでもなく僕らはどこへでも行ける」の言葉が胸に飛び込んできて、その言葉があまりに今のMr.Childrenすぎて今度は涙が溢れ始めてしまった。


ああそっか、この歌、Mr.Childrenに歌ってんだ。


泣きながらも幾分はっきりした意識で聴いていたら、今度は「君の足元を照らすよ」の言葉が飛び込んできて。
ハッとしてステージを見たら、ほんとに歌詞そのままにたは&なかの所定位置(と、たぶんじぇんちゃんにも)にピンスポ当たってた……んだけどたは&なかご本人たちがステージ前方に出すぎで光当たってるとこに誰もいないwwwwwwww
えええええwwwwwwww君の足元照らしたはずが照らせてないwwwwwwww
気持ちが先行っちゃって照明追いつけなかったってことだ!?!!?!!かわいい!!!!愛しい!!!!(泣)(笑)(情緒が不安定)

あとはもう思いきり飛んで、腕を振って、煽られるままにコールして!
久しぶりのWorlds endをやっと噛み締めたのでした。







【MC】
たしか「さいたまーーーーーー!!」みたいに呼びかけてくれたあと、MCへ。


さく「去年はMr.Childrenにとってデビュー25周年の年で……。」

会場拍手、さくらいさんありがとうねって言ったかな?
そのありがとうねを受けていつものように後ろでお辞儀する安定のじぇんトルマンじぇんちゃんだいしゅき〜〜〜(´;ω;`)(右手スティックを胸に添えて〜〜〜)

さく「Mr.Childrenを聴いてくれているみなさんに、会場に足を運んでくれるみなさんに、とにかく感謝を伝えたい、そう思って過ごしていました。
そんな25周年が終わって、『さてどうしよう?』と思った時に思ったのが、
〜〜(なんか言ってたと思うんだけどここらへん記憶が曖昧(´;ω;`))

Mr.Childrenにはまだ辿り着いていない場所があって、憧れがあって、夢があって、理想があって。
少しずつでいいから、一歩一歩でいいから、ちょっとずつでいいから、近づいていきたい、そう思っています。」


この「少しずつでいいから、……」の声が、「せめて」みたいな、祈りみたいな、願いみたいな声で……(;ω;)


さく「で、今日、こうして会場を見渡してわかるように……(この言い回しが完全にThanksgivingの沖縄曲中MCと同じ;;;;)

この会場のほっとんどの人が、ティーンエイジじゃあございません!わかっております!!(笑)
でも、ティーンエイジャーじゃなくたって夢を見ていいと思うんです。」


順番を忘れてしまったけれど、たぶん最後のこのあたりで
「みんながなんでうまく出来ないんだろう、もっとこんな自分になれたら、こんなことができるようになれたら、そう思ってるのわかってるよ」、みたいな言葉が。
なんて言葉をくれるんだろう、この人は。


さく「もしわかる人がいたら、一緒に歌って、叫んでください。」







17.皮膚呼吸
最後の「一緒に歌って、叫んで」の言葉でYour Songがくるかと思ってしまったのでなんだか意外だった。たしかにMCの内容からすると皮膚呼吸!なんだけど、この曲に「一緒に歌う、叫ぶ」イメージがまったくなかったから。
むしろアルバムの中で一番私小説的な歌詞を持つ歌だと思ってたよ。

もうひとつ自分がこの曲を私小説的と感じていた理由があって。
CDで聴いていたとき、アコギをかき鳴らしながら歌うさくらいさんの姿を思い浮かべていたんです。
ThanksgivingのSimpleが大きかったかもしれない。あの曲で、本心を零すように歌うときは弾き語りをするってイメージをこれまで以上に強く持つようになったような気がする。
だから私小説的、だからライブのさくらいさんもきっとアコギ、……って思ってた、ら、ピアノだけのイントロが始まってしょっぱなで、さくらいさんの手首のブレスレットがカチャカチャいう音がマイクを通して大きく聴こえてくる。
あれ?どういうこと?って思ってよく見たら、さくらいさんまさかのアコギなしスタンドマイクのみ!!
アコギはさにやんが弾いてて、しかもさくらいさんは曲の途中でハンドマイクになるつもねば方式!!

これらの立て続けのびっくりのおかげで、逆に丁寧に取りこぼさずに聴こうとできたような気がしてます。
自分は今までこの曲を思い込みで聴いていたかもしれない、ちゃんと聴きたい、核心に触れたい、って。


届ける側の彼らも、すごく丁寧に大事にこの曲を表現していたような気がするなぁ。
始まってすぐ、さくらいさんは「顳顬の奥から」で自らのこめかみを指さした。
続く「冗談だろう」で、たはらさんのギターがはじまるのに合わせてピンスポが灯る。

ああそういうことなのか、と気づかされる。
「僕」が、「僕ら」になっていく。

「生意気だった僕なら」、でなかけに灯り鳴らし始める。
じぇんちゃんが俺の番だと言わんばかりに両腕を広げたのち、ダンダンダンダン、でサビに入る。
全員で、「僕ら」で鳴らすサビへ。


それからはもうとにかくずっと「僕ら」、「4人」を思わされるばかりで。
全員で思いきり奏でる1番サビが終わって、間奏でまたささやかな演奏に戻る。この1番から2番への架け橋となるギターがたまらなく「たはらけんいち」!!「Mr.Children」!!!!
2番の「意味もなく走ってた」、では慈愛の瞳で口ずさむじぇんちゃんがモニターに大写しになって、その裏ではなかけが1番よりもメロディアスな2番のあのベースラインを弾いてて、一緒に歌ってるみたい。あぁもう愛おしさしかない!


そしてこの曲で何より忘れられないのが、大サビ前からの一連のシーンでした。
I''m still dreamin 無我夢中で」で、ハンドマイクになったさくらいさんが花道の入口まで出てくる。
それまでより照明が落とされた薄暗がりの中、彼の右手側から照明が射す。その逆光の横顔が、光を浴びるその姿があまりに美しくて息を呑んでしまった。
その身に纏った夢をそのまま可視化したようで。


明日の僕を作ってく、そう信じたい


大サビに向かう彼の力強い声を、夢を、さらに後押しするように、じぇんちゃんがダンダンダンダン!!と力いっぱい鳴らす。
その「ダンダンダンダン!!」の4音に合わせて、白い照明が2つずつじぇんちゃんの頭上(ステージ奥側)からさくらいさん側(ステージ手前側)に順番に灯っていき、最後の「ダン!!」でステージ全体の白い照明が灯り、客席が明るく照らし出される!!


もうさ、ずるいよこんなの。

メンバー(じぇん)から送られるエネルギーが、メンバーそれぞれに届いて背中を押して、歌の背中を押して、ついに客席に届いた。

「僕」の歌が、「僕ら」の歌になって、「みんな」の歌になった。

あーもうほんとにMCの言葉のとおりになっちゃった、丁寧に演奏を演出を重ねて、ほんとにここまで届けてくれた。しかもこっちのファーストインプレッションを否定するんじゃなくて広げてくような方法で、辿り着いたメッセージは今のMr.Childrenそのまんまで。
もう、なんて言えばいいの、どう表現すればいいの、この気持ち。
言葉になんてできやしない。ほんとにもう……;;


ただもう胸がいっぱいで、涙がとまらなくて、曲が終わってすぐ彼らに思いきり拍手を贈った。
同じように降り注がれる拍手の雨を浴びながら、彼らは笑顔で手を振り去っていったのでした。










会場が暗くなりアンコールの時間に。暗闇の中、紫の照明だけが会場を照らして回る。
スマホライト……はあったと思うけど覚えてない。




しばらく待って、SEとともに花道の上にまたスクリーンが現れる。花と同じ8面かaddictionと同じ11面か……記憶は定かではないけれど、複数枚を大きな1枚の画面として使っていました。

映し出されたのは、夜の海の上に満月が輝く映像。
「Thanksgivingの車の中で〜の映像もこんなだったなぁ」、と思い出しつつ、もうこの映像で次の曲がわかってしまって気が気じゃなかった。


映像の中で視界(海面)が上がっていくにつれて、それまでも鳴っていたはずのシンセの音に圧力を感じさせられていく。
その音で作り上げられた空気を切り裂くように、あのピアノのイントロが始まった。








EN1.here comes my love
六角形トラスの奥側から放たれる白い照明が一定の速さで回り続け、会場を照らし回る。ああそうか、灯台だ。なんて演出をするんだもう……

この日のこの曲についてはまともに書けない。書きたくない(笑)
大切とか大事とか好きとか感動したとか、どんな一言でもまとめたくない。デフォルメしたくない。

人生が違ってて、もしそれまで自分がMr.Childrenを好きじゃなくても、絶対にこの曲からMr.Childrenを好きになっていた。
もし記憶を失っても、私は絶対にこの曲からまたMr.Childrenを好きになっていた。

馬鹿みたいな考えでしょう、でも出逢った日から本当にそう思ってる。

ただただ泣きながら、全部を取りこぼさず受けとめようとして聴いていた。
その美しさを、繊細さを、力強さを、恐ろしさを、残酷さを、優しさを。
あのギターソロを、あの照らし続けてくれた灯台の光を。


こんなにも大事に、丁寧に、奏でてくれて、本当に本当にありがとう。
この曲を、今日、この場所で、このタイミングで演奏する曲に選んでくれて、本当にありがとう。

2018.11.18のhere comes my love。きっと上書きされることはない。絶対忘れない。








EN2.風と星とメビウスの輪

このアンコール立て続け2曲のチョイスなんなんですかね、涙腺ちぎるつもりなんですかね(レポでキレんな)
今までにもライブで聴いたことがあるのになぁ……。完全に今回のツアーで特別になってしまった曲でした。

前曲から出ていた?再びでてきた?花道スクリーン全面(これは見間違いかもだけど、今度は1枚1枚の切れ目が無いように見えた…)には、白く輝くメビウスの輪が映し出される。

演奏面でいうと、ピアノの違いが大きいと思いました。当時のたけしのピアノでは「ピアノ曲」「バラード」という印象が強かったのが、今回は「バンド曲」にするピアノだと思った。上手く音楽的な言葉で説明できなくて申しわけない……あと単純に音量の問題も大きいかもしれない……(笑)
でもそれ以外ほとんど演奏には意識向けられませんでした、視覚に釘付けになってしまったから。

始まってすぐに心を掴まれたのが、モニターに大写しになった「時流(とき)の早さ命の重さ」を歌うさくらいさんのジェスチャー。
左手を胸の中心にぐ、と押しつけてから、心臓に向かってスライドする。
たったそれだけの動きなのに、すごく雄弁な気がして。ああ……(;ω;)


間奏の演出にはThanksgivingのポケットカスタネット間奏を思い出したりもして。
一度ほぼ照明が落ちて真っ暗になったあと、白いレーザーが少しずつ増えて、ドラムの音?ギターの音?と共に白に赤レーザーが混じっていく。
増えていくレーザーと呼応し切迫感を強めていく演奏を、息を詰めて受けていたら、



シャウト!



その瞬間に、会場中に数えきれないほどのレーザー光線が放たれる。
自分の席が4階ステージサイドであることもあって、レーザーが上から下から、奥から手前から放たれているのが総て見えて……ライブが始まってから意識していなかったこの会場の広さと高さを実感させられた。
それと同時にこの空間と時間のすべてをMr.Childrenが作り上げていることに意識が向く。

“ここはMr.Childrenの作り上げる宇宙なんだ”って、本気で思った。


シャウトを皮切りにした間奏終盤からバンド演奏がどんどん強まっていって、それに比例するように紫の照明とand I love youで使われたミラーボールも加わっていたんじゃないかな。

視覚聴覚で受け取る全部があまりに壮大で、正直もうキャパシティオーバーだった。
強すぎる光を浴びて目が眩んだように、圧倒的な「彼ら」を前に茫然自失としていた。
自分ってなんてちっぽけなんだ、なんてとんでもない人たちを好きになってしまったんだ、こんな人たちに見合わない
そんなしょうもないことがぐるぐると頭を回って、よくわからない涙が流れ続けていた。



そんな意識の中で目に飛び込んできた光景が、総てを変えてしまった。


「時流の早さ 命の重さ 確かめるように」
「人の弱さ 心の脆さ かばいあうように」「また一歩ずつ」


紫の照明と白のレーザーが放たれつつもあくまで暗い会場。
その会場の中心を通る一本道……花道を、彼はハンドマイクで歌いながら歩き始める。
どこを見ればいいのか、どうすればいいのかわからずさまよっていた意識が、自然と彼のもとに収束した。

暗く広い会場、でも彼は笑顔で見上げるようにして歩き、歌う。

目で追いかけていて、やっと気づいた。
あなただけが、一筋の白い光で照らし出されてる。



「暗闇に迷うなら」
「心に光ってる星を頼りに進もうか」



ああこれだ、そうだった、そのとおりだ、間違いない。
あなたが私の星だ、一番星だ、一等星だ。
灯台の灯りで、人の形した光。

見つけてしまった。


瞬間、嗚咽がこみ上げて、心がぐしゃぐしゃになった。
ノーガードにされた心に、すかさず次々歌詞が飛び込んでくる。
全部の言葉が声が心を揺さぶり続けて涙が止まらない。感情がコントロールできない。


初めて本当の本当に「風と星とメビウスの輪」の核心に触れてしまったような、自分の人生の最後に知るはずだったものを先に知ってしまったような気がした。
触れた核心は、あまりに眩しくて、力強くて、だけどあったかくて、優しかった。
名前のついた想いは、心に焼きついて離れない。

なんて演出、なんて歌詞、なんて曲、なんて人、なんてことだよ、もう。



アンコール1曲目と合わせて、この日のこの2曲は一生のお守りにしたい。

それくらい、かけがえのない時間でした。







【MC】
明るくなる会場。アンコール1回目のMCに入るんだなとわかりつつ、前曲の余韻が引かずしゃくりあげ続けたまま聞いてました……(笑)


明るい声で話し始める彼!
さく「何よりまずアンコールありがとう!!!!(客:拍手&歓声)」

こちらこそだよ(;ω;)


前2曲で完全に理性失ってたので、ここにきてやっと冷静にアンコール衣装を見れました。

さく:
襟ぐりをVネックに加工した?ツアー白T、
その上に青い襟なしのジャケット?だったかな。
ぱっと見がカーディガンみたいで新鮮。
あとね〜〜なんと言ってもね〜〜私今日白T着てきたんだよね〜〜ガッツポーズしちゃったね〜〜〜!!!!(笑)

じぇんちゃんはツアー黒T。丸首のままだったと思う。
なかけは黒のポロシャツ。最近たまにそういう格好するよね(雑)(いやでも間違ってないでしょ!?笑)
たはたはは黒の丸首Tシャツにグレーのジャケットだったような……定かじゃないけどとりあえずいつもの感じ、みんなが想像したそれで大体合ってます(雑)そして着替えてないな???(安定)


さてMCに戻りまして!

さく「今の季節にぴったりな曲をお届けしたいと思います。
僕は秋の季節が、切なくて大好きなんです。
だから実は僕が作った曲には秋を題材にした代表曲、いっぱいあるんですよ(笑)(ドヤアア)
今日は新しく、ちょうど去年の今頃にできた曲をやりたいと思います。」


秋が好きって初耳だな……夏のイメージが……!
でもたしかに、前にこの会場で合唱したファンクラブ投票1位の曲は秋の曲だよね。

あと自分の曲を「名曲」とか「代表曲」みたいな言い方するのも珍しいなと思った。昔からそういうこと言わないなーと思ってたからなんだか嬉しいなぁ……どういう心境の変化だい(;ω;)


さく「せっかくだから座って……どっこいしょ。(プロンプターに腰掛ける)(みんなにも座ってって言うかと思ったら言わなかった笑)
ベンチに座ってるような感じで……。だんだん寒くなってきましたが、これから冬になってもあったかく過ごせるように、お届けします。」








EN3.秋がくれた切符
わぁーーこの曲!!やってくれるとは!!!!ハルを秋にやるバンドだから逆に秋の曲を秋にやってくれるとは思わなかった(笑)

始まってしょっぱな「カーディガン着た君の」の歌詞で「だからカーディガンっぽいジャケットなんだ!!!!」って勝手に納得してたんだけど、よく考えたらそれじゃ「君」じゃんっていう(笑)(しかも実は今回のツアー、2日目は青ノーカラージャケット、初日は黒の革ジャン?という日替わり方式だったので偶然当たった2日目がこれだっただけという……)

でもゴテゴテしていないナチュラルな衣装、曲にぴったりだと思いました。
あとはだいぶ序盤でたはらさんが盛大にギターミスった気が(笑)
静かな曲だから目立っちゃうね、ピックアップしてごめんね、でも他に演奏面覚えてなくてねぇ……

この曲の間はずっと会場が明るいままでした。照明も暖色っぽいもの1色くらいで、ほとんど変えてないんじゃないかな?ムービングも使ってない気がする。
そんなわけでほんとならメンバーの演奏もお客さんの反応も何もかもが見えるはずなのに、気づいたらずーーーーーっとさくらいさんの足先トントンを見てました。この高さからだと、顔は見えない代わりにプロンプターに座ってトントンリズムとってる足先がめちゃくちゃ目立って……。
1番のうちはスネア(四分音符)に合わせて片足でトン、トン、トン、トン、ってしてたのが、2番の途中からシンバルのチキチキ(八分音符)に合わせて両足で交互にトントントントントントントントンし始めたのがめっっっちゃくちゃかわいかった……なんだこのいたいけな感じ……キュンじゃん……………………
というわけで足先トントンに記憶占拠されて他はほとんど覚えてませんすみません(笑)


ラストの歌い方は特徴的で覚えてる。
「か」ぜの匂いもいつしか~、「さ」むそうに、のそれぞれの頭がほぼ囁き声。
忘れ得ぬ人といい、最近こういうバラード曲でここぞとばかりに囁き声を多用している気がします。
あざといなぁと思いつつまんまと心掴まれてるので思うツボなんだろうなぁ……(笑)





穏やかな1曲が終わり拍手に包まれる中、明るいままの会場に向かって、彼は高らかに言う。


「次はもう最後の曲なんですが、最後にMr.Childrenの愛情と情熱の全てを込めて!!!!
みんなの歌、みんなへの歌(みんなのための歌?)です!!!!
ユアソーーーーーン!!!!」







EN4.Your Song
カウントがあったか聞きそびれた!と思ったやいなや、CDで何度も聴いたあのシャウトが響き渡る。
あぁ、本物のシャウトだ、本物だ……本物のYour Songだ…………(´;ω;`)


この曲はとにかく多幸感に満たされていたって感覚が大きかった……。
冠されたそのタイトルとMCの言葉そのままに、お互いの顔が見えるくらい明るいままの会場で、彼らとお客さん一緒になって歌ったり手拍子したりして。
2番?大サビ?では、モニターに手拍子か「オーオー」する客席が大写しになってたような気がする。
アウトロに入る直前では、一瞬だけ演奏がブレイクするところで、さくらいさんがぼそっと「ありがと。」って言ってくれた(この日はそのあとのじぇんちゃんのカウントの声とちょっとかぶっちゃってたけど)。あーもうそういうことしてくれちゃうの……(´;ω;`)

あともう一個覚えてることといえば!上から見てたらまたしてもピンスポの射す位置にことごとくメンバーいない(笑)ワルゼンの再来わらったかわいい(笑)(笑)
出たくなっちゃうんだなぁ……想いが先に行っちゃうんだなぁ……。それを見てて思ったけど、もしかしてライブ中一度も六角形トラスの照明(灯台分除く)はムービングさせて使わなかった……?固定の照明だったのかな。


ライブで聴く方がCDで聴くよりも響くっていうことは他の曲でも何度でも体験しているけれど、なんというかこの曲は「これがあるべき姿!」「本当の姿はこれ!」って感じがした。
あぁ、最初からこの祝福と笑顔を受けるべく生まれてきた曲だったんだ、こうしてステージと笑顔と愛を交換し合いながら鳴らされるべき曲だったんだ。すとんと心に落ちた。

初めて聴いたけれど断言しちゃえるかもしれない。
私はライブで聴くこの曲が一番好き。

そう言いたくなるくらい、本当にあったかくて愛しくて、宝物みたいな時間でした。






【最後の挨拶】
……のためにメンバーが前に出てくるとき、じぇんちゃんがスタッフさんとタッチしててほっこり……。

ラインナップの並び順は
さにたはさくなかじぇせび
だったはず。

反射的にじぇんちゃんが端じゃないのめちゃくちゃめずらしくない!?!!?!って思ったけどよく考えたらリフレク未完は内側だった(笑)
虹~Thanksgivingのなか小春じぇんサンドの印象が近年強すぎて……。今回のサポメン外側メンバー内側、っていうのは敢えてなのかなぁ……

サニセビが先に退場して、メンバーがステージ左右端っこまで行って挨拶する……かと思いきや今回はなし。
あれっ!?って一瞬思ったけどそういえばこれがアリーナのスタンダードだったね、いつのまにかドームスタジアム仕様に慣れちゃってたんだなぁ(笑)

そのままメンバー紹介!たはなかは普通に紹介されて前に出てきてお手振りお辞儀、な感じで、じぇんちゃんは紹介されて前に出てきて、何度もしつこく足開いて閉じて手交差させる振り付け(ごめん言語化の限界だ)をやってた。
……余談になりますが聞いた話によると公演によってはこれさくらいさんも一緒にやったらしいね…………?アトハツアー逃亡者前のじぇん&さくらいペアダンスの再来じゃないですか……(ペアダンスにほんとにこの振付あった)
まじで見たかった…………………………………Oh………………………………………(:3_ヽ)_
とかいう煩悩はさておいて、


拍手の中、彼の最後の言葉。

さく「また会おうねーーー!!!!
あ!(帰りかけてたのがマイクに戻って)少し早いけどよいお年を!!!!!!!!」

ちょっと早くない!?!!?!wwww(※11月18日)
でもあんまり聞いたこと無い挨拶で嬉しい……(´;ω;`)(ちょろい)

そしていよいよ本当に彼らがステージから去っていく。
一番記憶に残ってるのはじぇんちゃん。
最後に退場口の階段(お客さんからはもう姿見えないけどモニターには映し出される)に降りていく時、階段脇のスタッフさんに向かってまた足開いて閉じての振付やって、笑わせながら&笑いながら退場していったのね。も〜〜〜こういうとこが大好き…………(´;ω;`)
これ、ほんとお客さんからは肉眼で見えないしカメラもギリギリなの。じぇんちゃんの行動ってほんと第三者に自分をよく見せようとするもんじゃないんだよ、ほんとに目の前の人を楽しませるためにやる行動なんだよ……ほんとそこが好き…………あーーーー(´;ω;`)
そんな光景をモニター越しにおすそ分けしてもらって、会場が笑顔に満たされる中、ライブは幕を閉じたのでした。







【曲横断の感想&どこだか忘れたところ】

・さにやんについて。今回低音ハモ多かったね!!!!
あとまさかギターって紹介されてからギター弾くの1曲だけとは思わなかったwwwwwwww

・どっか、中盤のわりとシリアスな曲でさくらいさんの前髪が汗でおでこに急角度でくっついてかわいいことになってた

・なんかの曲でじぇんちゃんのシンバルがめちゃくちゃ足されてた、間奏だったかな、大人しめなとこ……ハル?しるし?(→大分公演でしるしだったと確認)

・なんかの曲でなかけが半終わりなき旅みたいな弾き方した、弾いてそのまま腕あげるやつ(→たぶんWorlds end)






【あとがき】

MCの「みなさんが知ってる以上のMr.Childrenを、これまで以上のMr.Childrenを見せるから!!!!」の言葉どおり、本当にこれまでのMr.Childrenや楽曲のイメージをクラッシュアンドビルドするような試みだらけだったなと思いました。
オープニング映像なしで光と音のみからのスタート、抽象的な映像・照明の表現、ドラムから入る(しかもロックンロールに見せかけた)NOT FOUND、今まで披露することのなかった誕生秘話から始まり4人を映し出すロールスクリーンをバックに奏でられた花、Printingから始まらない(イントロと一体化した)Dance、花道で繰り広げられたなかたはじぇんそれぞれのソロタイム……

それらはMr.Childrenの持つ「アンバランスのバランス」の作用でもあると思う。

Mr.Childrenって振り子みたいなバンドだなって常々思ってた。
ホールツアーで距離感近く音楽として上質なものを届けようとした後はドーム・スタジアムでダイナミックな演出とライブ感を感じるライブ……彼の言うところの「プロレス」をやろうとしたり、Mr.Childrenは前後の活動で真逆の要素を試そうとすることが多々ある。
今回でいうと、前回ツアー(Thanksgiving)で過去MVを流したり過去ライブの演出再現したりとめいっぱいみんなの「知ってる!!」を煽るライブをやったから、これまでのミスチルのセオリーや過去演出を敢えて裏切る方向に行ったんじゃないかなと思う。

また、思いきり個人的な制作秘話のMCから始まった花もあれば、解釈を観る者に委ねる抽象的な演出に振り切った曲もあった。
「自分たちの発言でリスナーの想像を狭めたくない」と言っていた00年代終盤~10年代前半を思い出して「この花のMC、昔だったらありえないMCだろうなぁ……」と思ったり、「もうリスナーの想像力を信用していない」と言っていた重力と呼吸リリース時の雑誌のインタビューを思い出して「こんな抽象的な演出しといてそう思ってるなんてことある!?やっぱりうそじゃん!??!(笑)」って思わされたり。
(※重力と呼吸のアルバム聴いた時からこの発言の真意を疑っていたため。少なくとも彼は自覚的にそう思っていたとしても作品はそうなっていない(無意識の中では思ってないんじゃないか)って考えてた)(いらん長い補足)
極端を掛け合わせてバランスをとる。「アンバランスのバランス」。


そしてもうひとつ、このライブの演出を決めた何より大きい気持ちは「この4人を見てほしい!!」「この4人の音を聴いてほしい!!」という想いだったんじゃないかな。
単純に考えると、リグプロまでのド派手で物語的な映像演出をとっぱらい、演奏やバンドとしての自我にフォーカスしたDISCOVERYの頃にも通じているともとれるかもしれない。
でもね、まったく違う。

後年振り返って彼自身語っていたけれど、DISCOVERY、Qの頃の彼らは、大衆の心に音楽を届けることよりも彼ら自身の音楽的充足を得ることに重心を置いていた。

今はそうじゃない。Your Songは、当時の彼らからは絶対に生まれない曲だと思う。

重力と呼吸が発売された時、もう嬉しくてたまらなかった。
Mr.Childrenがこんなに自由に楽しそうにバンドを謳歌してる。
それなのに大衆やリスナーやファンを切り捨ててなんかいないんだってことは、「君じゃなきゃ」と歌ってくれる歌詞や、過去の楽曲の歌詞や過去の彼らを思わせる言葉を散りばめた歌の隅々から伝わってくる。
だからといって「大衆に曲そのものを届けたいからMr.Childrenの4人のことを見ないでほしい、Mr.Childrenの曲として聴かないでほしい」って言っていた2012年頃の彼らとも違う。

「僕らの歌」を歌う彼らと「みんなの歌」を歌う彼らが、こんなにも陰りなくひとつになる日が来るなんて誰が想像できた?
「バンドを見てほしい」と「みんなに届けたい」を同じ笑顔で言ってくれる日が来るなんて知ってた?
「僕にしか出せない特別な音がある」と謳う歌と、「そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ」と謳う歌が同じアルバムに入る日が来るなんて信じられる?

ほんとに来てしまった。
「僕じゃなきゃ」と「君じゃなきゃ」がこんなにも幸せに共存するアルバムが生まれる日が。



重力と呼吸というアルバムが本当に大好き。
今のこのMr.Childrenが本当に本当に大好き。愛しくてたまらない。
その想いがさらに深まるライブでした。



ライブの演出そのままに、美しくて、鮮烈で、胸の中できらきらと輝き続ける記憶たちを、本当にどうもありがとう。
最高の夜だったよ。




最後にちらっとレポ絵的なものもつけまして、今回の感想文はここまでで!
じゃねばい!