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Mr.Children tour 2023/24 miss you @ 12/7 大宮ソニックシティ 大ホール 感想文③


~ アンコール ~

ステージが明るくなると、さくらいさんが1人で登場。遅れてさにやんも。
アコギは登場してから持ったっけ?登場時にもうかけてたっけ?

お色直ししていて、クリスマスのダイアリーに載せてくれた若草色のシャツ?カーディガン?姿。
会場だとかなり黄色っぽい黄緑=若草色!って思ったんだけど、ダイアリーの写真見た感じは黄色なのかなぁ……でもこっから先のセトリで「若草色だ!!」って思ったから残しときます!(笑)



■MC

「Mr.Childrenを代表して、Mr.Childrenの曲を代表して、歌います。
長く活動している中で、どんな曲を作ったらいいのか、どんな歌を歌ったらいいのかわからなくなるときがあって……今から歌うのは、そんな時に作った曲です。

これから先も、そう思うようなことがあると思います。
でもその度に、今日みたいに、聴いてくれるみなさんの顔を思い出して、肝に銘じて、また作っていけたらいいなと思っています。」



いくらでも当てはまる曲はあるのに、MC半ばの時点で勝手にわかってしまった。
いやでも、違うかもしれない。まだわからない。


大きく身体を上下させながらアコギでかき鳴らすフレーズは、今までに聴いたことのないもの。
でも、すぐに崩したサビのコードだと気づいて椅子に崩れそうになった。





■En.1 優しい歌

やっぱりこの曲だった、ってわかった瞬間、どうすればいいのかわからなくなった。
いやどうするもなにもないんだけど。


自分にとって、どんな歌よりも特別な、いちばんの歌。

だけど一度も聴けなかった歌。

だってなんでかいつも、披露されるのは行けなかったライブだったから。


自分が好きになってからの16年でこの曲が披露されたのは、2009年の終コンツアーと2016年の虹ツアーだけだった。
そしてよりによって自分が行けなかったのもこのツアーだった。
誕生日に落選してさぁ、セトリ見たらさぁ、この曲やってんの。もう本当に絶望した!(笑)

ポプザ2012とか、絶対聴けるって思ってたよ。
会場でポップザウルスのセットを見て、絶対この歌からライブ始まるって思ったよ。
ライブ始まったらいや本編最後に!いやいやアンコールで!とか思ったよ。
やらなかったよ。

サンギビ、ちょっと期待したよね。やらなかったよね。
まぁでも去年虹でやったばかりだからねって自分に言い聞かせた。
 
2021年にワン・バイ・ワン・プラスのイベントで思いがけずついに聴くことができた。
彼らもMCや雑誌で老いに触れることが増えて、もうそろそろ「一生聴くことができないかもしれない」って半ば諦めておいた方がいいのかな、って思い始めていたタイミングだったから、この歌のことを覚えていてくれたことが本当に嬉しかった。
「誰かの為に小さな火をくべる」がための、この歌のメッセージを本当に大事にしたセトリでの披露。本当に素敵だった。
でも、だからこそ欲が出てしまった。諦めたくなくなってしまった。
「Mr.Childrenのこの歌」を聴きたいって思い直してしまった。

半エンはもうね。去年感想書いたとおりだけどね。
弦楽四重奏でオープニングで流れてさ、ついにやる!?って心臓バクバクになったよね。
1曲目……いやいやまだ慌てる時間じゃないぜ?
本編終わって、アンコール……え?終わった??
なんかまた弦楽四重奏で流れてきたんだけど。
ここまで来たらもういい、ほんとは本人の演奏聴きたいけど!!歌声フルで聴きたいけど!!せめて「オーオー!」のとこだけでも肉声を!!たのむ!!たの……や  ら  ん  の  か  い  !!!!



もう、随分長い間持ち続けてしまった。
こじらせてしまった。

「ただ4人がこの歌を奏でて歌うのが見たい」、それがこんなに叶うのが難しい願いだなんて知らなかった。


だから、ようやく聴けたはずなのに、わからなくなってしまった。

さくらいさんの弾き語り×さにやんのキーボという自分の想像とは違う形で披露されたこの「優しい歌」を、「叶った」とカウントしていいのかが。

ていうかただでさえやってこなかったこの曲でこれをやったあと、改めてバンドでやってくれるってこと、あるんだろうか。
それっていつになるんだろうか。


そこまで考えが巡って、一瞬本当に気が遠くなりかけた。
でもすぐ振り払った。
そんなのはあとでだ。今はちゃんと聴こう。


編成はBank Bandバージョンと同じで、歌とアコギとオルガンみたいなキーボのみ。サビのオーオーなしも同じ。
だけど、Bank Bandの「優しい歌」とはたしかに違っていた。
Bank Bandバージョンと違ってギターは最初から強くかき鳴らされ、歌声のアタックも格段に強い。

聴きながら、やっぱりこれは「Mr.Childrenの優しい歌」なんだって思った。

Bank Bandの「優しい歌」は、apの理念のもと、「誰かの為に小さな火をくべる」ための、誰かのための優しい歌だった。

けれどこのさらけ出すようなギターと歌で歌われているのは、きっとMCの言葉のとおり、Mr.Childrenのための、Mr.Childrenのさくらいさんの「優しい歌」。


この日寝る前気づいたんだけど、よくよく考えると、ほんとはあのMCだけでこの曲だとわかるはずなかったんだよね。
たしかにポプザ2001の大箱パンフに「Qツアーを回りながらこれからMr.Childrenというバンドがどこに向かえばいいのかわかんない、いっそ解散する?って思っていたところで曲ができた」っていうエピソードはあるんだけど、それが「優しい歌」だとはどこにも書いてなかった。

でも、「ピアノを弾いて生まれた曲」、「Qツアーの合間にレコーディングした」、おそらく「じぇんがさくらいさんに『生涯現役でいましょう!』と言った曲」と「さくらいさんがじぇんに『ドラムがいないバンドなんてバンドじゃないからね』『節酒節煙』と言ったきっかけの曲」は同じだろう、ってところから、勝手にずっと「優しい歌」だと思ってた。
(詳しくはポプザ2001の大箱パンフとオレンジパンフ、JAPAN2001.9号等参照)

あれはほんとに「優しい歌」だったんだ。

そう思ったら言いようもない気持ちが湧いてきて、ベッドでちょっと泣きました。
なんでしょうこのエピソード(笑)


ライブ後、どの曲よりもいちばんこの曲のことを考えていたよ。
いくら意識を引き戻したとはいえ、やっと聴けたのに素直に喜ぶことができなかったことをずっと後悔し続けた。
なんならいつもどおり諦め悪く「もしかして途中からメンバー入ってきてバンドアレンジになるんじゃ……!?」って勝手に期待して勝手に傷を深くしてすらいたことを告白いたします、ほんと……ほんとによくないそういうの…………。

そして、どうして今回この形で披露されたのかも考えた。
近年さくらいさんが同じように弾き語りのスタイルで披露した曲として、サンギビの「Simple」と半エンの「Your Song」がある。
どちらもはっきりと明言されることはなかったけど、照れ隠しみたいなMCや照明の演出から、さくらいさんからメンバーへのある種の告白めいたものだと示されていたように思う。
今回もそうなんじゃないかな。

当時の雑誌で、彼は「『優しい歌』はMr.Childrenとしての宣戦布告の曲」、「この曲からMr.Childrenを再出発させたかった」と話していた。
でもきっと、それはバンドとしてのMr.Childrenの話。

バンドとしてのメッセージじゃなく、さくらいさんがさくらいさんの中からその歌が生まれたそのときの気持ちを乗せて謳うならば、この形が必然だったんだと思う。
さくらいさんから3人へのメッセージとしての「優しい歌」を再現するならば。
むしろ、これって「生涯現役でいましょう!」と言わしめた最初の形に近いのかもしれない。


最初っから、自分のことよりも彼らが何を伝えたいのかを考えながら受けとめられたらよかった。
執着って理想的な形で叶ったとき以外、ろくなことがない。
勝手に理想を作って勝手に期待して、勝手に落ち込んで、その奥にあるものを見るところまで意識を向けられなくなる。

もちろん好みは好みで在るとしても、彼らが敢えて誰かをかなしませたり失望させたいがための選択することなんて絶対ないって知ってる。
ある想い、あるメッセージがいちばん届く形を模索した上で放ってるんだって、ちゃんと知ってる。

次こそは絶対こんなことにはしない。
もし次にその日が来た時は、絶対に目の前に現れたありのままを受けとめたい。
この日のこの曲がくれたこの後悔、絶対に忘れない。





■MC

前曲の演奏が終わって、さくらいさんがさにやんを「キーボード、ボーカル!コーラス!サニー!!」と紹介する。
続いてメンバーを呼び込んで、たはじぇなかが再登場。


さく「ここからはメンバー紹介をさせてください!ギター、たはらけんいち! 」

たは「こんばんはー(わーーーー!!!!)
えー、ここからは、さくらいさんから引き継いで僕がメンバー紹介します。その前にちょっとだけ話させてください。(お客さんどよどよ)」

たは「僕らのファンクラブでラジオをやっているんですが……『誰も得しないラジオ(仮)』っていう変な名前なんですが、(じぇが後ろで()の手)

(ここで男性のお客さんから「聴いてるよー!」的な声)

ウッ、……(笑)」

ア、アドリブに弱い……!!(笑)

たは「いつもみなさんからたくさんお便りをいただいていて、本当にありがとうございます。(ニュアンス)
元々コロナ禍になってから始めたラジオで、お便りの中でみなさんがコロナ禍で苦境に直面しているのも見ながら、でも逆にぼくらがいっぱい元気をもらってしまったりして……本当にありがとうございます。(拍手!)」


ここからたはらさんによるメンバー紹介へ。

たは「ドラムス、すずきひでや、じぇん」

ここでさくらいさん、真ん中のマイクスタンドにマイクさしっぱなのに気づいて競歩みたいに腕振りながら取りに行く。
戻って横にある別のマイクスタンドにさす、かわいい(笑)


じぇ「どうもこんばんは〜〜!!
おぅおうお〜〜ぉうおうお〜おおみや〜!×2
ホーミーみたいにしてみましたけど(笑)(????)

大宮ということなんですけど、大宮じゃないですかぁ、1つ質問していいですか?
(この〜ですけど、じゃないですかぁ、別のとこかも)

あの、例えば大林とか中林とか小林とかってあるじゃないですか、大宮って、中宮とか小宮とかってあるんですか??
(最前激しくないないない、ばってんしまくる)

え?セイ!!!!長渕剛!!(????笑)

加糖(加藤)とか砂糖(佐藤)とか無糖(武藤)とかあるじゃないですか、それは砂糖の話!(笑)
(音だけなのでいまいち伝わらずぐだぐだな空気(笑))

で、せっかく大宮ということでやりたいことがありまして、
みなさんの声聴きたいんですよ、聴きたいじゃないですかぁ(笑)

この間青森、その前は山形、秋田とやってきてるんですが、みなさんはアドバンテージあるんですよ、人数多いんで!
しばれる土地の方が〜〜〜(早口でわからんかった)
そりゃ行ってねぇから知るわけねぇか、あっはっは(笑)(会場????)」

ちゃんと聞き取れなかったけどたぶんちょこっと津軽弁(しばれるとか)喋ってくれた……!?
埼玉で津軽弁やってくれると思ってなかったから嬉しいヽ(;▽;)ノ


じぇ「もし青森より小さかったらみなさん大宮じゃなくて中宮、小宮になりますから(笑)
それでは僕の後に続く感じで、オィッス!!(お、オィッス!???)(タイミング掴めず会場ばらばら)」


じぇ「そもそもタイミングも合ってないっていうか……今ので中宮になりましたね、これからさくらいさんのMCでも中宮って言ってもらいますからね(笑)

オィッス!!(オィッス!!)
中の大くらい……中の大宮(笑)

オィッス!!(オィッス!!!!)
大宮になりました!!
(さく「おぉ〜(満足げ)」って感じで拍手)

それじゃ1階だけで……オィッス!!(オィッス!!)
……なんか男の方が多くないですか??
この間青森でやったときは2階の方が男が多くて……スタッフに聞いたらそんなことないって言われたんですけど……。
2階だけでオィッス!!(オィッス!!)
やっぱり今日男の方が多くないですか?(とさくらいさんの方を見る)

(さく&たは「そんなことないと思うよー?」みたいな感じ)

あれ?うーん?そうですか?

(引き続きそうかなー?なさくらいさん、首かしげててかわいい)

どっちでもいいですね!!(笑)
すずきひでやでした、ありがとうございました☆」


たは「しょして、」

じぇ「しょして!!(笑)」

たは「…………(無視)ベース、なかがわけいすけ」

なか「こんばんはー(こんばんはー!)
大宮でライブをやるのは久しぶりで……何年ぶり……?」

(たはオフマイクで「1年前!」※おそらくたまアリでやったSAIフェスのこと)

なか「えっ1年前!?!!」

さく「隣の大きい方ね(笑)」

なか「あぁー(笑)
(ガチの)大宮でやるのは久しぶりで、前にやったのは大宮フリークスで……」

じぇ「(手を上げて)実はね、イノセントワールドツアーでもやってる!!
戸田市文化会館で……」

客席、全力のないないの嵐!!
戸田は!!大宮じゃ!!ない!!!!(笑)
(※大宮はさいたま市大宮区、戸田は戸田市)

いいな〜ローカルトークだな〜、ホールっぽくて嬉しい(笑)

なか「大宮フリークスぶりなんですが、昔やったときはいかついお兄さんやえっちな(セクシーな?)お姉さんがたくさんいて……(治安が以下略的なニュアンス)
今は変わりましたね、綺麗になりましたね」

最前の人たち
「変わってない変わってない!!」「今も!!(笑)」

なか「あっはい、僕の気のせいでした(笑)(即取り下げに会場笑)」

見間違いじゃなければここでたはらさんが気のせいでいいんかーい!みたいにガクーっとしてて笑った(笑)

なか「また変わった頃に来まーす(笑)
今日はありがとうございます!(わーーー!!)」


たは「そして、Mr.Childrenのすべてです、さくらいかずとし」

そのまますすすと出てきて……否定するでも肯定するでもなく話し始めてちょっとおもしろい(笑)

さく「大宮のみなさんこんばんは……晴れて大宮のみなさん(笑)(中宮じゃないの意)

今回ホールツアーということでいろんな土地を回ってるんですが、青森ではアップルパイ、山形ではラフランス……その土地のおいしいものを食べてるんですが、さて大宮なにがあるかなと思って来たら、あれ……ない……??(愕然)(会場爆笑)

でもMCでその土地ならではのお話もするわけですからぁ……(困惑顔)(お客さんああー(笑)な感じ)、
大宮もなにかあるはずだと思って探してみたんだけど、あんまり、なかった……!!(会場笑笑笑)

スタッフさんにも聞いてみたんだけど、『大宮はなにもありません!』って言われて(会場笑)
『でも埼玉のみなさんはなにもないって言われたら喜ぶと思いますよ!』って言われて、そんなことありませんよね?(笑)(会場笑笑)

埼玉、今日嬉しいです、楽しいです、ありがとうございます……(笑)(わー!!)」

まんまと喜んでしまった(笑)
なんもないのに来てくれてありがとうねぇ、ほんとに……。


さく「次にやる曲はSOUNDTRACKSというアルバムの曲で、みなさんに声を出してもらうことを想定して作った曲です。
SOUNDTRACKSを出したときはコロナ禍で、予定していたツアーもできなくなって、声を出してもらうことはできなかったんですが……ようやくみなさんと一緒に声を出して完成させられます(的な)」





■En.2 The song of praise

さくらいさんはアコギ、ベスアーで持ってた赤いギターではなかった……と思う。
実はアンコールから前のお客さんの頭がちょうど自分の真ん前に来るようになってしまって、視界が確保できなくなってしまった……!!
照明はベスアーみたいに夕焼けのようなオレンジっぽい色だったと思う。
演奏や歌はかなり原曲準拠だったはず。

歌い出してすぐ「オーオー」のコールが始まって、これまたお手本なしに会場中から声が上がる。
「うわ、今ほんとに『The song of praise』を聴けてるんだ」っていちばん実感したかも。

たゆたうような演奏に合わせて心地よく身体を揺らしながら、とにかく歌詞を噛み締めながら聴いてた。

「憎みながら愛していく」、あの頃この歌詞がなにより心強かった。

「誰もひとりじゃない きっとどっかで繋がって この世界を動かす小さな歯車」
「誰もひとりじゃない だからどっかでぶつかって この世界で藻掻く小さな
そう小さな歯車」

これを、これをずっとライブで聴きたかった。

しかも、ステージと客席の垣根を越えて何度もひとつになったのを感じた1日の終わりに聴けるなんて。
ライブってすごいな、歌がもっと本当になる。


「ここにある景色を讃えたい」

そういえば今日のライブはひとりひとりを讃えながら祝いたいと謳う歌から始まったんだった。
ほんとにその通りのライブだったな、って改めて思う。





■MC

「次で最後の曲です。(えーーー!!!!)……ありがと(笑)」
このありがと、かわいかったぁ……!!

記憶が飛んでしまったけれど、「最後に祈りを込めて」といった言葉から、最後の曲へ。





■En.3 祈り~涙の軌道

さくらいさんはスタンドマイク。
演奏はapと同じで、たけぴ感の薄まったキーボアレンジになってた……と思うんだけど自信はなし!

ここに来てまたブラオレ曲がくるなんて。
しかもブラオレツアーと同じ祈りで終わりのセトリ。
でも「ブラオレと同じじゃん!」みたいな気持ちはまったく湧かなくて、今日このセトリとしての意味の方に意識が向く。

数々の“miss you”を経て、これからそれぞれで生きていく餞としての “祈り” “さようなら”であること。

“おめでとう”(Birthday)、“おはよう” “おかえり” “おやすみ” “ありがとう”(おはよう)、
いくつもの挨拶や日常にいちばん近い言葉を繰り返した今日の最後に届けられる“さようなら”の歌であること。

今日ここまでの積み重ねがあってのこの歌だと思った。

あと、ライブが終わってから気づいたけど、今日は別れ(オープニングの「別れの曲」)から始まって別れ(「祈り」のさようなら)で終わるセトリだったんだなぁ。
同じ“別れの曲”でも、今日のはじまりと全然違う。


たしか歌の途中から、虹ツアー、ヒカリノアトリエツアーみたいに、ぶら下がった電球たちが現れた。
「おはよう」の演出みたいに夜空の星っぽくて綺麗……でも「おはよう」は電球じゃないように見えたから、星じゃなくて“祈り”的なものなのかな。
とか言いながらどっちも電球だったらごめん!


「忘れないで 君に宿った光」

ブラオレツアーと同じように、ピンスポがさくらいさんに射す。
でも今回はあのときと違って真っ暗じゃなくて、そこが今のこの「祈り」らしさなように思った。


「笹舟のような祈りを浮かべればいい」

私は前のお客さんの頭で見えなかったんだけど、Mちゃんのお話によるとここで笹舟の手(手でお椀的な)をしてたそう。
笹舟ジェスチャー……!!そんなものが……!?見たかった……!!

私はというとここの歌詞で「!!!!待って!?もしかしてさくらいさんの若草色のカーディガン、笹舟の色ってこと!!!?!!?!」とか思ってました。
いや、「緑の街」で緑着てきたり「君のピンクで染めて」でピンク着てきたりするさくらいさんだから全然ありえなくない……!!
このカーディガンの色で「!!このセトリ祈り終わりか!!」って気づいた人いたりすんのかな、いたらまじで尊敬します……。いつかそのレベルまで到達したい……。

という邪念もありつつ、最後の歌が歌われ終わる。

どこかモノクロでひんやりとした感触のように思っていた「miss you」を引っさげたライブが、こんなあたたかくて優しい終わりを迎えるなんて思わなかった。
それをこの歌が、ブラオレの歌が担っていることがまた嬉しかったな。





■最後の挨拶

退場曲は「Fifty's map」!
意外!って思ったけどたしかに退場曲っぽくない曲の方が多いもんなぁ……(笑)

メンバー、さにやん、たくおさんが前に出てきて並ぶ。
さにやん、やっと衣装ちゃんと見えたんだけど部屋で勉強してる受験生みたいな格好じゃない?かわいい……。(白Tシャツの上にグレーのトレーナーに見えた)

ここでまだ紹介してなかったたくおさんの紹介。
「サックス&フルート!!やまもとたくおーーーー!!!!」

サックス&フルート!?えっフルートどこでやってた!?(笑)
全然気づかなかった……!!

ちょっとメンバー紹介との前後自信ないんだけど、いつものとおり全員並んでお辞儀!
会場から拍手拍手!!

さくらいさんが1人ずつメンバーの名前を呼ぼうとしたら?呼んでるとき?なぜかじぇんちゃんが靴ひもを結んでた。
なんか各地のレポ読んだら毎公演結び直してるみたいなんだけどなんで??絶対ほどけてない(笑)
それを見たなかけが笑ってて、さくらいさんが「優しいねぇ(笑)」的なことを言ってたはず。

「ドラムス、すずきひでや!」で呼ばれたじぇんちゃん、客席3方向にキメポーズ、最後メンバーを振り返ってキメポーズ、からのお辞儀。
メンバーもみんなお辞儀して会場笑、みんな優しいねぇ(笑)


「大宮、埼玉ほんとにありがとーー!!
 気をつけて帰ってください!!」

こちらこそ最高の埼玉の夜をほんっっっとにどおおおもありがとーーーーー!!!!
プロモーターさん、明日の楽屋にはなにか埼玉のおいしいもの用意してください!!!!


さにやん&たくおさんは既に退場していて、下手側から捌ける直前で4人で並んでお辞儀。
お辞儀し終わって振り返ったさくらいさんのすぐ目の前に機材?照明?みたいなのがあって、ぶつかりそうになっておっと!ってなりながら回避!(さすが!)
その後横にいたたはらさんに「ここ気をつけてね!」みたいにアピールしてた、優しい!!!!

そうして3人は捌けていったんだけど、やはりただでは去らない人がひとり。
最後のおひとり、じぇんちゃんはぴょんぴょんきゃぴっ!!みたいな動きを3回ほど繰り返して、最終的に友だちみたいなノリでばいば〜〜い!!ってし合って解散したような。

来週にでもまた会えそうな別れ方で、なんかよかったなぁ(笑)





■どこだかわかんなくなったとこ、いろんなとこ
・さくらいさん、曲終わりに口パクで「ありがとう」って言ってお辞儀してくれたり、「さいたまー!」「大宮ー!」っていっぱい言ってくれたり。
どれかの曲でたはらさんが口で「ありがとう」って言ってくれてるのも見えた。

・4人が深々お辞儀して終わった曲あった、中盤くらい

・なんかの曲でじぇんちゃんがすっと手上げただけであっ!クラップね!って分かって客席がクラップ始めたことがあった、コミュニケーションとれてる!!

・なんかの歌でいままで歌ったとこないとこ歌わされた気がする、既存曲!なんだっけ!
→Your Songラスサビって教えてもらった!

・たぶん雨の日のパレードでたはらさんのギターの反射光が上手側の壁に大きく映って、前のお客さんも何人か同じように「あっ反射光だ、誰かな?たはらさんか!」みたいな首の動きしててなんか嬉しかった

・なんかの曲でたはらさんがe-bow使ってたんだけど思い出せぬ、「LOST」かと思ったけどあれはアコギだったしなぁ

・後から気づいたんだけど、「別れの曲」って練習曲作品10第3番ホ長調で、練習曲ってエチュードで、「明け方エチュード弾きたくなって」(Are you sleeping well without me?)のエチュードじゃん。
しかも「別れの曲」流れてる時最初暗かったのがだんだん下からオレンジの照明で明るくなってったじゃん。
あれ、ほんとに“明け方のエチュード”だったんだ!!!!

・東京公演のアートとdeja-vuでなかけがアップライトベース使ってたのが話題になってたけど、大宮では使ってなかった!はず!





■あとがきなどなど

ほんとに、「miss you」というアルバムを引っさげたツアーがこんなふうに始まって終わるだなんて思ってもなかった。
apと同じ曲であってもこんなにも違うセットリストになるなんて、思いもしなかった。
でも、今となってはこれしかないよなぁとしか思えない。

あの手この手……あの曲この曲で、「一緒に歌おう」、「君の声が聞きたい」、「君の笑顔が見たい」、「君に会いたい」、「君が恋しい」、「君じゃなきゃ」って伝えてくれた。

会えない(“miss you”な)日々もたしかにあった。
だけど今日までよく生きてきたね、やっと逢えたね、嬉しいよ、
これからも一緒に生きていこうよ、

おはよう、おやすみ、さようなら、
挨拶の言葉すら日々のお守りになりますようにと祈りを込めて。

そんなライブだったんじゃないかって思う。


そこまで考えて、ふと「どうしてブラオレだったのか」「『miss you』とはなんなのか」、勝手に思い当たったものがあった。


自分の中では、さくらいさんが「どんな曲を作ればいいかわからなくなった」に近しいことを言っていたと思いあたる時期が3つあって。

ひとつは「優しい歌」の前のMCのとおり、Qツアー~ベスト発売の時期。

もうひとつがコロナ禍。

そして最後のひとつが、あの震災の後だった。


ブラオレは震災後初めてのアルバムだった。
特に「祈り」は、「かぞえうた」以降「どんな曲を作ればいいのかわからない」と思っていたというさくらいさんがようやく書けた最初の曲で、ソングライティングを再開できたきっかけになった曲でもあった。
だから今回、過去にも数多くあるはずの“miss you”を謳った歌の中でも、ブラオレに収録された3曲が選ばれたのかもしれないって思った。

そして同じように、「miss you」はコロナ禍を経て初めて制作されたアルバムだった。

いや、そうなんだよ。こんなのよくよく考えなくてもわかることなのに。
完全に意識から抜けてた。びっくりした。
「miss you」聴いてるとき、一度もコロナ禍のことよぎらなかった。

だから「miss you」の中の“miss you”は失恋や死別によってもたらされるものだと思ってたし、どうしてこんなにもどこか鬱々とした曲が多いのだろう?としか思えていなかった。

なんで一度も思い浮かばなかったんだろう……忘れてた?慣れてしまってた?
自分で信じられない……。


改めて今日のライブを思い返してみても、彼らは一度も忘れてなかったんだな、って思う。
ホールというこれでもかって近い距離の場で、マスクをしていた時には見れなかった声と笑顔を楽しみにしていたって言ってくれた。
DTRを再開したのはコロナ禍がきっかけであったことや、コロナ禍でできなかったツアーについて話してくれた。


セトリのうち、立て続けに披露された「miss you」パートの始まりとなった曲は「Are you sleeping me without me?」だった。
この曲、初めて聴いたときから言い回しが気になる歌詞がいくつかあった。

「汚して 拭きとって」のリフレイン。
「新しい日々」。
ウィザゥトじゃなくてウィズを強調して発音される「without」。

最初聴いたとき「コーヒー零しすぎじゃない?」「愛していた君と別れたこれからの日々のことかな、まぁそういう言い方もするか」「めっっちゃ強調するぅ……」みたいなことを思ってたんだけど(……)、ひとつのワードを頭に置くだけで、思い浮かぶ景色がまったく変わる。

あの頃ニュースや職場、日常生活で何度も繰り返し見たじゃん、“汚して”は“拭きとる”その光景。
コロナ禍で出てきた言葉にあったよね、「ニューノーマル」「ウィズコロナ」って。


そして「miss you」パート最後の曲は「ケモノミチ」だった。
初めて聴いた時から、どうして「声もなく歌う」「声もなく叫ぶ」のか、そして「仕返し」とはなんなのか、ずーっと考えてた。
「声もなく」ってことは声が出せない?それともメタファー?
「『仕返し』だけが希望」ってどういうことだろう?

「仕返し」と「希望」という一見縁がなさそうなワードが並んでいることもさることながら、「『仕返し』だけが希望」が当てはまるようなポジティブなシチュエーションをどうしても思い浮かべることができなかった。
でも、こんな歯切れのいいギターで終わる曲が本当にネガティブな結論なんだろうか?ってどこか腑に落ちなかった。

今ならひとつ思い当たるものがある。
30周年記念イヤーを目前にしたDTR特別版(2021.12.24公開)で、さくらいさんが言ってたじゃない。

「(サッカーで例えるなら)コロナにこの1,2年ボールを回させてたと思って。
来年はカウンター行きますよ!」

「仕返し」がポジティブなパターン、あったじゃん。
めちゃくちゃあったじゃん。なんで忘れてたんだ。

ライブができるかできないか自体わからなかった、「声もなく歌う」しかなかったあの時期を超えて、彼らは「半世紀へのエントランス」で「仕返し」を果たした。
でも、そういえばそのとき、まだ私たちはマスクの下で「声もなく」歌い叫ぶしかなかった。

そう考えてから今回のセトリを思い返したら。
「ケモノミチ」の「声もなく叫ぶよ」から数曲挟んでの「幻聴」(普段はコーレスありだが今回はなし、焦らし?)→「声」→「Your Song」って。
「声もなく叫ぶよ」からほんとに声出させるなんて、こんなに直接的に「仕返し」成功させるなんて、そんなセトリあるのか。あった!
しかもただの仕返しじゃない、とびっっっっきり幸せな仕返し!!

「『仕返しだけが希望』が当てはまるようなポジティブなシチュエーションが思い浮かばない」?
今なら思い浮かびます。これです。



New Album『miss you』はMr.Children史上、最も「優しい驚き」に満ちている。
──miss you特設サイトより


「優しい驚き」ってなに?
“miss you”ってどういうこと?ってずっと思ってた。

もしそれがこういうことなら、すっごく腑に落ちる。
たしかにこれは「優しい驚き」以外のなにものでもない。

そうだとしたら、本当に彼ららしいと思う。
コメントを出したりMCで直接触れるのでも、無観客ライブを開くのでもなく、歌として形にする。
彼ららしい、本当に彼ららしい。


それと同時に、アルバムリリースのタイミングで一切のインタビューに応じなかったことについても腑に落ちた。

もし「コロナ禍を受けて制作した(←これはものすごく単純化した書き方だけど)」といった発言を目にしていたら、そうだとしか受けとられなくなってしまっていたかもしれない。
実際のところ私は初聴の時「Are you sleeping well without me?」を人恋しさや喪失を繊細に謳った歌、
「ケモノミチ」を宛先明記の愛と宛先不詳の苦悩が混在するSNS時代のアンビバレントさを謳った歌だと思ったのだけど(もちろんこれは単純化して書いてるけど)、
そんな捉え方はまったくできなかったと思う。

「miss you」のプロモーションを見ながら「『SENSE』のプロモーションみたい」って言ったりしてたんだけど、よくよく考えればブラオレもリリースタイミングでは曲について一切と言っていいほどインタビューを受けなかった。
1ヶ月ほど経って唯一出たのがラキラクvol.40のインタビューで、「過去と未来と交信する男」についての語りで「震災」というワードが出たのだけど、なるほどというより意外に感じる気持ちの方が大きかった。

あの時、ブラオレを最初から「それを経てから制作されたアルバム」として受けとめた人はあまり多くなかったんじゃないかって気がしてる。
ネットに上がっていたのはタイアップ曲だらけだ、たけしが云々といった声ばかりだった記憶がある。
(もちろんそうじゃない方だってたくさんいたと思うけれど、声の大きい意見はこんな感じだったかなって)

既に「過去と未来と交信する男」(ラキラク)や「祈り」(シングルのブックレット)でそのワードが出ていたにもかかわらず、自分がそれを意識し始めたのは、ブラオレツアーの収録が盛岡公演だったところからだった。
そしてアルバムリリースから約2年後、ようやく足音がリリースされたタイミングのMUSICA(2015.1号)で、ブラオレの制作背景にそれがあったことが明言されて、得心したのでした。
そのときもやはり、先に知っていたらまったく違う捉え方になっていただろうと思った。


と、ここまで書いてきたけれど、決して「歌にとある背景があること」や「制作背景をもとにして歌を解釈すること」がいいとか悪いとかいうことを言いたいんじゃないです。
もちろん「miss you」がそれが総てのアルバムじゃないと思ってもいます。

言わずにいてくれたからこそ、回り道や寄り道もしながら自分なりに想像を巡らせてたくさんのものを得ることができた。
言わずにいてくれたからこそ、そのうちのひとつにもしかして……と思い至ったとき、それを「優しい驚き」として得ることができたんじゃないかなって思うんです。


最後にひとつだけ補足的に。
まだ読んでいない人はぜひ読んでほしいのだけど、今回のアルバムのリリースタイミングで発行されたラキラクvol.50には、さくらいさんからの「どうして今回アルバムリリースにまつわるインタビューを受けないのか」についてのコメントが掲載されていた。

ぜひ直接あの言葉に出会ってほしいから(本当に素敵なんです)、最小限の感想に留めるけれど。
あれを読んだとき、涙が出るほど嬉しかった。
しばらく前には「もうリスナーの想像力を信用していない」って言っていた人から、そんな言葉をもらえるなんて思ってもなかったから。


割愛しまくりではありますが、そんなわけでのこれなんです。

どうやら思ったより愛されているらしい私たちのうちのひとりの、「miss you」ツアーを経た今の私なりの返歌です。


ほんとに、ほんとに幸せな時間でした。
これから先もツアーが続いて、彼らがたくさんの会いたかった「君」に会って、笑顔を見て、声を聴いて……そんな幸福に満ちた「仕返し」が繰り返されると思ったら、それだけで嬉しくてたまらないよ。

“miss you”していたらしいんだもの、そんな彼らがひとりでも多くの「君」に会えてほしい。
そしてひとりでも多くの「君」が、彼らに会えてほしい。
それにこそいちばん意味があるツアーだと思った。


この愛に満ちたツアーがどうか無事に最後まで走り抜けられますように!
心から願ってます。




最後におまけです。
記憶違いのある部分も多々あるかと思うのでご承知おきくださいませ!









ではでは、また!

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