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半世紀へのエントランス @4/23 福岡PayPayドーム 感想文②

■MC2
「拍手あったかい……。気持ちいい……。
たまんねぇ(ぼそっ)(←これ嬉しすぎたヽ(;▽;)ノ)

声は出せないけれど、声以上に伝わってくるものがあります、ほんとにありがとうございます!
今歌ったAnyにも『今僕のいる場所が探してたものと違っても』って歌詞がありましたけど……声の出せないライブ、マスクをしてのライブはたしかに探してたものとは違うかもしれないけれど、間違いなんかじゃないって本当に思います。
で、そんなみなさんのもっと近くで、拍手の真ん中で歌いたいので、ここからの何曲は真ん中に移動して歌いたいと思います!」

ここで花道移動。
いつもどおり移動しながらじぇんちゃんふざける(笑)

移動してきてセッティングを待ちながら、さくらいさんが再び話し始める。このあたりいつもどおりマイクスタンド左手でいじいじしてました、Love……。

「今日は近代的なテクノロジーを駆使してライブしてますけども、ここだけは人力で、楽器を移動させるという……(笑)
僕らがデビューして30年になるってことは、スタッフも同じように歳を重ねてるってことで、最近ではまた真ん中のとこでやるんですか……?』的な目線も感じるんです、が!やります!!(笑)」

このスタッフさんいじりのMCは福岡2日間のみ。
福岡2日目からアンコールでのじぇんちゃんからの感謝のMCが始まったからじゃないかなぁって気がしてるんだけどどうなんでしょう?(笑)

「デビューした当時は、30周年を迎えられるなんて、しかもドームでできているなんて、夢にも思ってませんでした。
この30年は楽しい嬉しい思い出もたくさんありますが、振り返ってみると、後悔の方が多い気がしています。
……どうしてあんなこと言っちゃったんだろう、どうしてあんなことしちゃったんだろう……、今でも後悔してることがたくさんあります。嫌な思いをさせてしまった人、もう会えなくなってしまった人、それでも今なお周りにいてくれる人、を思って……。
この曲をお届けします。」

初日のこのMC中、もう涙声だった気がする。
30周年ツアーとしては意外ともいえるMCから始まったのはあの曲。



■くるみ
暗い会場の中さくらいさん1人だけが照らし出されて、アコギで初めて聴くアルペジオを奏でる。
最初なぜだか【es】かと思ったけれど違っていて。

ギターの音が途切れて、
「ねぇ……。くるみ、」

POPSAURUS2012と同じようにタメた「ねぇ」からの入りだった。でも全然違う。
POPSAURUS2012のときはさくらいさんのいたずらっぽい「ねぇ」に歓声が上がったものだけど、もし今日が歓声を上げていいライブだったとしても、きっとみんな今日みたいに固唾を飲んで聴いただろうなって思う。
それくらい、その直前のMCの気持ちが乗っかっているのがありありとわかる「ねぇ」。
ひと声で聴き入らされた。

1番はさくらいさんがひとりでアコギを奏でながら歌って、終わるとハープを吹く中バンド演奏が始まり、一緒に2番へ。

聴きながら、私はやっと今初めてくるみを聴いているのかもしれない、って思った。さくらいさんにとって大事な気持ちが言葉として散りばめられた曲ってことも、本当にいい曲ってことももちろん知っていたつもりだったけれど、今初めてちゃんと意味が胸に迫ってきた気がする。POPSAURUS2012とか、今までに聴いたいろんなくるみを思い出しもしたけれど、今までのどのくるみとも違ってた。

今までは自分がこの曲との間に距離をつくっていた気がする。
出会った時にはもう「名曲」みたいな感じだったからかな、「いい曲なんだよね、この曲みんな好きなんだよね」、みたいな。斜に構えているまでは言わないけれど、あまり深く考えたり自分に引き寄せて聴いたりすることはなかったかもしれない。けれど、この日のくるみは「私にとっても大事な曲」だった。
だってさくらいさんがMCで語った後悔はものすごく自分にも覚えのあるものだったから。そして、まさにこの日、このライブが始まるまで、「それでも今なお一緒にいてくれる」人たちへの感謝と幸せを噛み締めたばかりだったから。
MCの言葉で胸を抉られて、そのあと歌われる気持ちを歌を聴きながら、ずっと泣いていた。

さくらいさんの気持ちがわかるなんて言わないけれど、さくらいさんはそうやって思ってきたんだ、ってことがすごく伝わってきた。それだけの後悔があって、それでもこうして逃げ隠れもできない場所に立って、誰かへのごめんなさいや罪の意識や後ろめたさも抱えながらも、愛や、誰かを救いたいという気持ちや、前に進みたいという気持ちを歌うことを選びつづけてきたこと、そしてそんな彼が今ひとりじゃなくてバンドの演奏に乗せて気持ちを歌っているってことが、全部胸に迫ってきて、ものすごく心が震えた。
この曲が「バンド」の曲であることがすごくすごく嬉しい。ひとりじゃないのが嬉しい。バンド演奏が始まった2番に入ってからずっと思ってた。この曲が「Mr.Childrenの曲」であることが、もうこれだけで大きな大きなメッセージだよ。

本当にありがとう。私も、こうありたいよ。強く強く思いました。

ラスサビに入るところで演奏がやみ、逆光に5人分のシルエットが浮かぶ。
「今以上をいつも欲しがる癖に…」
さくらいさんが再びひとりでギターを爪弾きながら歌う。
「そうして歯車は回る、この必要以上の負担に、ギシギシ鈍い音を立てながら」
再びバンド演奏とともに歌われる歌詞は演奏も相まって一層胸を叩く、耳に痛さが増す。

「引き返しちゃいけないよな」「進もう君のいない道の上」
「君のいない道の上」でまたバンド演奏が抜ける。
周りの人に後押しされながら最後にひとりで決めた選択、って気がする。
最近「いけない『よな』」って歌うね。ただ1音の違いだけど、「よね」は相手(過去の自分)に呼びかけている感じがして、「よな」は歌っている今の自分、これから進んでいく今の自分に言い聞かせている感じがする。ド主観だけど。

初日の1番ではおそらくさくらいさん自身も泣いていて、時々声が出なくなることがあった。それからの公演でも、似た様子を何度か見かけた。
その度に思った。どうして今回のツアーでこのMCとともにこの歌を歌うことにしたんだろう、どうしてこの気持ちを歌うことにしたんだろうって。
10年前の周年ツアーでのこの曲を思い出すと、同じように「周年を祝う」ことに主眼を置いたツアーであればきっと今回のような歌われ方はしなかったんじゃないかって思う。30周年を越えて半世紀に向かおうとするツアーだからこそ、向かう上でなかったことにできない/したくない過去や後悔に向き合おうとしたんじゃないかって、そんな気がする。
本当のことなんてわからない。だけど、今回のこの曲で受けとったもの、この曲のときに思ったこと、どれも絶対に大事にし続けたいと強く強く思ったよ。
どうかあなたにとっても、ここで口にしたことや歌ったことが、なにかの力や踏ん切りになりますように。
そしてこの歌が、これからもずっと「今もなお一緒にいてくれる」その人たちと一緒に歌われますように。心から願ってます。



■MC3
「次にやる曲は『僕らの音』って曲なんですが……この『僕 ら』には、ここにいるみなさんも含まれていると思っています。
そう思って聴いてください。」



■僕らの音
この今日もまた、さくらいさんひとりのアコギから始まる。
……まさかのレポ的な記憶これしかないっていう……すみません……(笑)

オープニングで「今までのライブも思い出に数えてくれてるんだ、Mr.Childrenの歴史としてちゃんと数えてくれてるんだ」って思ったばかりだったからか、「前に僕らの音を聴いたのっていつだっけ」って考えてFCツアー・虹ツアーのことを思い出してめちゃくちゃに泣いてしまった……。どうして聴けなかったセトリに入ってた記憶の方を思い出してしまうんだろうね。
あの「9月」の朝に吹き荒れた通り雨に振られたかったし、虹を見たかったし、あの頃ずっと「会いたい 会えない 会いたい」って思ってた。
きっとステージ側としてはこの数年を指した「会いたい 会えない 会いたい」なんだろうってこともわかってる。だけど、だから、あの頃何度も歌詞の言葉を繰り返していた自分の気持ちと、今の会えなかった期間を経て彼らの方からこう歌ってくれているんだっていう嬉しさの両方で、もうぐちゃぐちゃに涙が(笑)

最後の「虹を見たんだそこで世界は変わった」では、ステージから虹色の照明が放たれる。
ほんとにずるすぎる……。でもそれ以上にほんとに虹を見せようとしてくれたことが嬉しいよ

それにしてもこの2曲の涙でマスクべしゃべしゃになっちゃったからライブが終わるのがこわい!(笑)



曲が終わってSEが流れるとともに、左右モニターに映像が。
空とか様々な風景が流れて、AAGのハル~and I love you間的な雰囲気。最初なんも考えず「ここで映像なんだぁ……」って思って見てたけど、よく考えるとここで花道撤収するからかぁ、また重力と呼吸のハルのヴェール回収見落としと同じようなことになってた(笑)

会場が暗くなり、真っ暗なモニター全面に光が散らされる。
こんな星空の演出を私は知ってる。



■タガタメ
未完ツアーを彷彿とさせる星空演出からのこの曲。
……未だに未完ツアーの呪いにかかってて「この星を見てんのは(ブレイク)」\はーい/の幻聴が聴こえたのは私だけじゃないよね……はーいおばさん、元気ですか……(はーいおばさんを好きだったわけではまったくない(笑))
なんだかんだでライブの思い出になっちゃってて悔しい(笑)

未完と違ってモニターに歌詞は出さず、映像ももう少し抽象的だった。
メインモニターいっぱいに立ち上がる家々のタワー、左右に切り離されていたけれど次第にくっついていく風景、抱きしめ合う人々、握手する手、コマ送りのように映し出され続けるたくさんの目、燃え上がる炎、日本の象徴であろう山をバックに広がる瓦礫の街、などなど……。
……こうして書き出すとそんなに抽象的でもないか(笑) でも、いつかと違って解釈はかなりこちらに委ねられている気がした。

とはいえ否応なしに今現在進行形で行われている戦争を思い浮かべてしまうし、「明日もし晴れたら広い公園へ行こう、そしてぶらぶら歩こう」で流れたロックダウンされた街とアルコール消毒の映像にも胸を抉られた。
この歌詞でこの映像を流すのって、考えようによっては「今はもうこの映像とは違って歌詞のとおりの日常が戻りつつあるよ」、というメッセージにも捉えられるのかもしれないけれど……その方が心を楽にして聞けるのかもしれないけれど……。でもやっぱり「この曲」で流されている以上、痛みの方を感じてしまう。それでよかった気がする。
この曲は耳に痛いもの目に痛いものをちゃんと痛みとともに差し出す曲だと思う。

「この世界に潜む怒りや苦しみにあと何度出会うだろう  それを許せるかな」
顔をぐしゃぐしゃにして、怒鳴るように歌う。耳にも胸にもビリビリ響く。

何度も痛みを感じながら、「本当にMr.Childrenらしい」って思ってた。
喋る言葉でじゃなくて、音楽で伝えようとしてくれること。
日常が愛おしいからこそそれを打ち壊す不条理に悲しみ怒るということ。
くるみの段でも思ったことだけど、「楽しいだけの30周年ツアー」にもできるはずなのに、決してそうはしないこと。
遠い国遠い時間の出来事が、今目の前の人たちの切実な叫び・姿を通して、それだけの切迫感を持ったものなのだと改めて感じさせられる。
他人事とせずに歌うことはきっと痛みを伴う、だけど彼らは誠実に真摯に、痛みに身を投じながら表現することを選ぶ。
ここに惹かれてしまうのは不純なのかもしれない。でも、どうしたってこれなんだよ、自分が信じてきたMr.Childrenは。

ラストは未完ツアーと同様に……いやそれ以上に激しく、全員が叫び奏でる。いつの間にかモニターから映像演出はなくなっていて、全身全霊で音楽を届ける4人の姿が大写しになっていて、照明も赤と白で激しく点滅していて。目に見えるもの耳に届くものすべてが、訴えてくる。
最後はどんどん激しくなる演奏と明滅がピークに達してEND。

言葉よりも雄弁で、この上なく力強くて、圧巻でした。



曲終わりと同時にモニターがまた真っ暗になって、画面には愛し合う人々の日常風景を切り取った写真が敷き詰められる。
その写真たちが徐々に集まって、モニター上部で1点の光になる。



■Documentary film
歌い出しの瞬間、モニターの1点に集まった光からピンスポがさして、さくらいかずとしひとりを照らす。

その瞬間、反射的に「パンドラの匣だ……」って思って呆然としてしまった。

前曲で混沌、厄災をこれでもかと目の前に展開した後のこの演出、もう「パンドラの匣を開いて最後に残った『光』はさくらいかずとし」じゃん……匣の底に残った希望じゃん……。
今までも「人の形した光」でピンスポに抜かれたり、「心に光ってる星を頼りに進もうか」で花道を進むところを1人だけ照らし出されたり、光の射す方へで白い衣装に照明反射させて発光したりと、何度もその人が「光」になるところを見てきたけれど、それと比にならない……。今までよりも一層重い意味を背負った「光」化だったと思います。
とんでもない……本当にとんでもない演出だと思う……。これを人の身で背負うというのですか……。

だけどそんな大きすぎる意味を光を背負いながら歌いはじめる言葉は、驚くほど「日常」に根ざしている。

「今日は何もなかった、特別なことは何も」

世界と日常とをセトリの前後で一足飛びに行き来しても、違和感がない。むしろここで日常に戻ってくるのは必然だよなぁ、こういうところも本当にMr.Childrenらしいな……と思っていました。
すべてが感情で繋がる。日常を慈しめばDocumentaly filmに、慈しんだ日常を打ち壊す悲劇に怒るならばタガタメになる。
コインの裏表。

歌い出しはほぼアカペラに神秘的なシンセの音だけがついていて、「昨日少し笑った」からバンド演奏。演奏面でも世界から日常へ、という切り替わりが表されている気がする。

左右モニターとメインのモニターの隙間を埋めるように歯車が回る映像が流れていて、2番頃に入るとメインモニターの縁どりが時計みたいになる。モニターにはずっと演奏するメンバーが映されているから、時計の真ん中にMr.Childrenがいる感じ。しかもどんどん時計に埋もれて遠くなってくよォ……切ねぇ……。
この曲の間はモニターに流すリアルタイム映像には陰影を濃くする加工がかけられていたから、より一層モニターの中のメンバーには「フィルム」感がある。
間奏からはモニターの中の時計の隙間を縫って枝葉が伸び始めて、最後にはSOUNDTRACKSのジャケットやこの曲のMVを彷彿とさせる大きな木のシルエットが登場する。
この「木」はきっとメタファーなんだと思う。「君」や「僕」が過ごした時間が育んだもの、「君」や「僕」がいなくなっても残り続けるもの、悲劇も喜劇も等しく見守り続けるもの、あるいは永続性?
ジャケットやMVを見ている時には思い出さなかったけれど、ライブのこの木にはイミテーションの木を思い出したりもしました。セトリや演出もあってより一層「日常」を思わされたからかな。



曲が終わりモニターが暗くなると、リフレク未完のWALTZ前的な軋むような音のするSE(説明下手)が流れる中、オレンジの光の集合体によって形作られた大蛇が画面を這う。この大蛇のうねりがリフレクのステージ上部のゲノムトラスみたいだったこともあって、わわわWALTZくる!?!??と思っていたら、画面上部に心臓出現。
脈打つ心臓に向かって四方八方からじわじわ鎖が伸びてきて、これはこれでスパファンオープニング映像の鎖と惑星を思い出す。

鎖が刺さった瞬間始まった曲は、始まってみればそれしかありえない曲だった。



■DANCING SHOES
WALTZじゃなかったけれど納得!!!!たしかに同じ枠だぁ……!!
イントロでは、あの特徴的なギターフレーズを弾くたはらさんがピンスポで照らし出される。
ピンスポがピンクなの、妖しくていいわぁ……清廉さの化身ことたはらさんがピンクの照明、いいわぁ…………(噛み締め)

……と思ってたらまさかの1曲まるまる照明ピンク!!モニターの色加工もピンク!!お色直ししてきたさくらいさんのお召し物もピン…ク……!?(照明の色もピンクでぱっと見わからん)
こんなステルスピンクがあっていいのか!!(笑)
この曲の間はずっと「ピン…ク…だよな……!?(疑念)」だったんだけど、次の曲になった時やっと照明がピンクじゃなくなって「ピンクだった!!(答え合わせ)」になりました(笑)

歌い方はUNITEよりも掠れやファルセットを駆使した歌い方で、全体的によりダウナーな印象。
UNITEと同じようにDo it!Do it!は全てを言わず時々省略。

メインモニターではアニメーションを流し、左右サブモニターでメンバーを映す。
アニメーション内では、手足に枷をはめられた女性が自由を得ようともがいたり、枷をものともせずステップを踏んだり、列からはぐれた蟻が人の手に捕まったり……かなり歌詞の内容を具体化する内容。未完ツアーのStarting OverやThanksgivingの日産初日のhimawariで流れたアニメーション(MV)を彷彿とさせられる……。

すんごい個人的に言うとね、UNITEのあの音楽と照明と演奏する姿でこの曲の妖しさとカタルシスを伝えきったDancing Shoesが理想中の理想すぎてね、アニメーション全面推しの演出がちょっっと自分と合わなかった……!!
いや、正確に言うとアニメーションはさておいても「サブモニターでもっと演奏する姿を映してほしかった」、だなぁ。
エフェクトでサブモニターの映像見えにくかったのと、この曲のときのサブモニターの使用面積ちっちゃかったのと、なにより顔のドアップが多かったのが、うーん!
顔ファン目線でいうとお顔見れるのは嬉しいんだけど、いやそれでもドアップが多い!顔ファンでももうちょいお顔以外も見たい!(笑)
あの妖しい音楽を紡ぎ出す手元とか、濃い影を纏ったメンバーの姿とか、そしてなによりも歌詞でさくらいさんがジェスチャーするとこ……あるじゃないですか2箇所くらい……あれを見たいのよこの曲……!!(結局顔ファン的な観点)
でも気持ちはわかるのよ、ドームのスケールで届けようと思ったらそりゃいつものみすちゅるならアニメーションを全面に押し出すさ……。たぶん消えてしまったアルバムツアー(アリーナツアー)はUNITEみたいにアニメーションなしの本人映像バージョンだったんだと思うんだ……。
でも!!ご自分たちの演奏する姿から伝わる曲の魅力というものもめちゃくちゃめちゃくちゃありますので!!このツアー中にサブモニターのカメラワークが引きになるか使用面積が拡がるかを切に祈ります……たのむ……!!
……とか言ってたらその後ツアー終盤で引きのカメラワークが増えたよ!やったねありがとう!!(笑)

そんなわけで初日はステージ上の米粒サイズの人のジェスチャーを凝視するのに全力を注いでたんですが、結局ジェスチャーらしいジェスチャーはしてくれなかったっていう……。UNITEじゃあんなに動いてたじゃないかぁ!!今回アニメーション見てほしいから!?あれはメインで撮られてたからのファンサ的なことだったんですか!?(笑)(ファンサが下ネタジェスチャーってのもどうなん)
それで2日目からモニターのアニメーションも注意して見るようになったんですが、よくよく見たら2番で過去のツアーやMVのキャラっぽいデザインがいくつか出てきていてびっっくりしました。セルフパロディだーーーー!!!!

まずは2番に入った瞬間、メインモニター上方から青い鳥が出てきてモニター下方の苦悶する女性の周りを飛び回る。
この青い鳥は未完ツアーのオープニング映像の青い鳥じゃないかな

参考:あの青い鳥(引用元:未完ツアーDVD)



苦悶する女性が被っている仮面は次々に変わっていくんだけど、この仮面がどうやら過去のツアーで登場したキャラクターたちっぽい。
確証が持てないものもあるんだけど、たぶん

・SENSEの仮面の少年
・HOMEのロボット(and I love youのMVのロボットと迷った、自信ない)
・終コンと花の匂いMVのうさぎ
・花の匂いMVの鹿
・himawari MVのメガネ&帽子の男性(最初HERO MVのクレイアニメの男性かと思ったけどメガネじゃないんだよね……)
・未完ニシエヒガシエの鳥のお面(色白かったから同じく未完のオープニングで出てくる白いハトと悩んだ)
・未完Starting Overの王冠かぶったモンスター
・エントランスマン(石像の方)

じゃないかなぁ。
雑にまとめてみたらこんな感じ。

参考:仮面の元ネタあれこれ(引用元:各ツアーDVDや公式YoutubeのCM)



結果的に半崎さんの手がけた映像に出てきたキャラクターが多い印象。もしかしてこの映像自体も半崎さんだったりするんだろうか……。
近年のキャラクターが多いな〜って思ったけどそもそも昔のキャラクターらしいキャラクターってesくんくらいか!(笑)



Dancing Shoesが終わって、次の曲が気になってそわそわ。
こういう曲1曲やったら経験上何曲か立て続けにかましてくる(「闇ゾーン」「混沌ゾーン」的な)けど今回はどうなのか……!?ニシエヒガシエ?Dance??とか思ってたら、まさかのあの曲!!



■LOVEはじめました
「ラーブハジーメマーシター♪」の音声が抜かれたイントロが繰り返される中、この曲が始まる。
ええーーーーー30周年で!?!!意外!!すごい!!選出おめでとう!!!!!!!(笑)(謎に曲に対してよかったねの気持ちになる)

さくらいさんは前曲から引き続きでアコギを持っている。
直近だと去年のワンバイワンプラスでも披露している曲だけど、前にワンマンで見たのはブラオレ。ブラオレらぶはじといえば黒フードハンドマイク、てことはらぶはじアコギらいさんけっこう久しぶりじゃない!?!!これはテンション上がるに決まってる!

イントロの間はメインモニターが赤い文字(おそらく世界中の「Love」を指す言葉)でいっぱいになる。
福岡初日はモニターを正面から見ると文字が集まってハートの形に見えたりするのかな?今日は斜めの席だからなんの形にも見えないな~……とか思ってたんだけど、あとから席が正面寄りの公演で見てもなんの形にも見えなかった……(笑)
歌い始めると、モニターは都会の夜の街に。

かなり鬼気迫った歌い方、演奏、照明で、全然違うけれどなんでかワンダのらぶはじを思い出す。「ほおーーばるぅう!!」とか、かなり感情任せの歌い方。
そんな歌い方で突入した毎度おなじみ&お楽しみの「〇〇のインタビュー」コーナー。
そろそろ長谷部来るか……!?(勝手に毎回ライブ来るorDVD見るであろう長谷部のことを考えてしまうあるある)とか思ってたら、福岡初日は

メ↑ッシのインタビュー」(※超超超ハイトーン早口)

???え!?!?!なんつった???!?wwwwwwwwww

ライブ後検索してもけっこう「あれなんて言ってた??メッシ??」っていう疑問形のレポが多かったのがまた笑えた(笑)
ちなみに長谷部はついに京セラで来ました!!おめでとう長谷部!ちょうどニュースで長谷部の活躍が報じられた数日後だったからめちゃくちゃお祝いじゃんって思ったよ長谷部!!よかったね長谷部!!

曲が進むにつれて上がっていくステージのボルテージ。それに呼応するように、間奏あたり?になるとなんとステージからボンボンボンボン炎が上がり始める。
昔も炎の演出あったけどこのタイミングはもうB’zさんからのインスパイアかしら、それにしてもあんまりにボンボン出てるから「LOVEはじめましたで炎wwwwww下からも上からも出てるぅwwwwww」ってツボに入っちゃった(笑)やりすぎでおもしろい(笑)(笑)
ちょうど初日はアリーナ超前方で参加している友人もいたんだよね。ライブの最中からこの炎前方だと熱来るのかな〜〜って気になってたんだけど、終演後聞いたらやっぱり炙られて熱かったそうな(笑)

最後は強力な白の照明が延々点滅する。これはワンバイワンの地獄のような(※褒め言葉)カメラフラッシュ演出の再来だと思った。ワンバイワンの照明ほんと大好きだったからこの本家逆輸入は嬉しいなぁ……!!
とはいえ初日の席は真正面じゃないのでフラッシュというよりは点滅する光線という趣き。逆に、ちょっと横に逸れたこの席から見ると、照明が明滅しながら少しずつ上に上がっていくのがわかってそれはそれで不気味でよかったです。(不気味でよかったとは)

こんな風にドーム公演中はパフォーマンスや演出の方に意識が行ってしまっていたんだけど、スタジアムでこの曲を聴いたとき、見え方が大きく変わった。

「この街の中で押し合いへし合い僕らは歩いてく
多少の摩擦があっても擦れずに心を磨いて行くなんて出来るかなぁ

長居2日目、胸の前で両手を拳にして握り、もどかしげに・自問するように歌うさくらいさんを見て、ここをいちばん言いたいのかもしれないと思いました。
例えばI♡Uツアーではそのツアータイトル・引っ提げたアルバムに惹かれるように愛へのクエスチョンを投げかける曲として演奏されたけれど、きっと今回は違う。
ステージと客席を3年もの間隔てさせたもの、ニュースで毎日のように目にするもの……それらの存在を否応なしに感じながら生きている今の世の中にあって開催されたツアーだし、実際に序盤のMCやタガタメの選曲にもそれらが影響しているのを目のあたりにしている。きっと、それらと呼応するのがこの歌詞なんじゃないか。
そう思ったのはツアーのいちばん最後、つまり長居ファイナルだったけれど、こうしてその日その日で歌の見え方や意味合いが変わるのも、ライブやツアーの醍醐味ですよね。



■フェイク
前曲が終わった……と思ったら不意打ちみたいに即始まったのがこの曲。
イントロなしでたはギターぎゅーーーーん!!からいきなり入ってびっくりしたぁーーー!!

モニターにはピンクと水色のパネルが敷き詰められていて、時々独りでにひっくり返る(ような映像が流れる)。
ピンクと水色といったらSENSEカラー。未完ツアーの擬態やフェイクのモニター映像でも使われていたのを思い出して、やっぱりこのカラーリングはMr.Childrenにとっては五感を司るものなのかもしれないなぁそしてたしかにこの2曲って五感の描き方としては意外と通じるところがあるんだよなぁなんて改めて思う。……ちょっと脱線。
今回の映像でピンクと水色のパネルがひっくり返るのも、今目の前にある現実(「飛び込んでくる音目に入る映像」)に対して、考え方や視点次第で自分の見え方や感じ方を変えられること……ひっくり返せることを示唆している気がする。
ライブ中には考えつかなかったけれど、この曲の時点で次に来る曲が逆転の1曲になることを示唆していたのかもしれない。

肝心のライブの最中についてはあんまり記憶が無いんだよなぁ……(笑)ほぼスポーツみたいな参加の仕方してる曲なもんだから……
ジェスチャーについていうと、3年振りでも「ホック外して」はフロントホック(けっこう激しく外したね♡)、腰を振り続けるよ」は前後じゃなくてくねらせる系でした!

あぁそうだ、Dancing Shoes~この曲(フェイク)まではさくらいさんがピンクのジャケットを着ていたはず。
永遠&フェイク披露のMステでピンクジャケットらいさんを見たときに勝手に「フェイクのピンクだ!!」って言って喜んでたんだけど、まさか同じ曲×同じ衣装カラーをツアーで見れるなんてなぁ……!それどころかもしかしてMステで着ていたジャケットそのまんまだったりする?
こういうの初めてかもしれない。これまた嬉しいサプライズ!



■Worlds end
この曲もイントロの追加ドラムなしで即始まる。いきなりガンと頭殴られたくらいのインパクト。

初日はもうとにかく「このセットリストのこの場所でWorlds endをやること」のメッセージの大きさに心奪われてしまった。

混沌とした世の中や不条理を晒け出すような数曲のゾーンの後に、浄化・昇華の役割を担うかのように披露されたこと。
今のこの世の中で、「何に縛られるでもなく僕らはどこへでも行ける」と力強く言い切り、「いま僕が放つ明かりが君の足下を照らすよ」と歌ってくれること。
全部が心強くて、光として大きすぎて。

そしてもうひとつ心奪われたのが、演出の一部に過去のライブ演出を交えてくれたこと。
福岡初日で気づいたのは2つ。
1つは、アウトロで流れる映像の中に、AAGと同じ赤バックで街を飛び回る映像と、懐かしの文字演出……「Worlds end」とか「世界」とかの文字でモニターが埋まるあの映像演出があったこと。
そして2つ目は、その映像をバックに歌うさくらいさんの「オーオオーオオー」のシャウトの音程が、AAGでやっていた「オーオオーオオー→、オーオオーオオー→」じゃなくて昔ながらの「オーオオーオオー→、オーオオーオオオー↓」に戻っていたこと。
自分が初めて行ったライブでやっていたのが・自分にとって最も「Worlds endといえば」の演出がこの文字演出やこのオーオオーオオーだったから、もうこの日は感慨で涙がぶわっと‪(;;)
何気に恋しかったんだよ昔のオーオオーオオー……。
ただ、この「オーオオーオオー」はツアーを通してまたAAGとも違う新たなバージョンに進化していきました。
原点回帰、そして新たな旅立ちのオーオオーオオーだったのね……(;;)(てきとう)

そんな初日を踏まえた福岡2日目ではもっとモニターを意識して見るようになって、他にも見覚えがあるモチーフがいくつか登場していると気づきました。下にまとめるとこんな感じ。
矢印の先が、過去にその演出をやっていたツアーなど。★をつけているものが今回の映像演出と特に似ているツアーや、直接的なオマージュ元かなと思ったツアーです。

大型の旅客機→スパファン、ポプザ2012★(、I♡U)
ビル群→スパファン、ブラオレ、重力と呼吸★、AAG★
赤いトンネル→スパファン★
赤い砂みたいなの→重力と呼吸★、AAG★
ドア→MV?★
文字→スパファン★、ポプザ2012★(、ホムスタ)
六角形の窓→ブラオレ★
空→I♡U、ホムスタ★、ポプザ2012
海→スパファン、ポプザ2012★

参考:ポプザ2012の映像演出(bloomotionより)
http://bloomotion.jp/works/works/stage-visual/worlds-end.html


アウトロでは、AAGの赤バックのビルの映像が流れたあと、ドア」を通ってから文字演出が始まる。
この「ドア」は過去のツアーで登場しないんだけど、World s endのドアっていったらやっぱりMVにいくつも登場するあの「ドア」なんじゃないかな……。実際「ドア」を通ってから過去の映像演出の再演が本格的に始まるから……。

そしてもうひとつ過去のツアーで実際に流れていないものの今回登場した映像として、「六角形の窓」がある。
文字演出が怒涛の勢いで流れた後、映像の中で「六角形の窓」をくぐり抜けると、その先に穏やかな空と海が広がっている。そんなモニター映像をバックにしてさくらいさんは「Uh Uh~……Uh~~uuh~…」と清らかなファルセットを響かせる。
今までのWorlds endで、直接映像の中に「六角形の窓」が登場したことはきっとない。でも六角形の窓っていったらもうあれしかないじゃん、ブラオレツアーの象徴じゃん。
その窓をくぐり抜けた先の海と空がこんなにも穏やかで、かなしいくらいに美しくて、そこに添えられる彼の声が本当に優しくて美しくて救いみたいで…勝手に点と点を結んで意味を見出してぼろぼろに泣いてしまいました。
そこからの公演はほとんど毎回この「六角形の窓」→「海」と「空」、そしてファルセットにやられていた気がします。

その他の演出やパフォーマンスについていうと、ラスサビ?でピアノのポロロン♪の音に合わせてモニターが赤く点灯するのにものすごくときめきました。
他の曲でも主にドラムで発生していたけれど、今回の楽器と演出がシンクロするシリーズ大好き!

おなじみの「結局腐らせて捨てる」は、福岡~名古屋初日では肩から背中側にノールック投げ、東京初日は久しぶりの横投げ、京セラは記憶なし、長居2日目は投げ捨てなし!
「分かってる期限付きなんだろう」はいつもどおり腕時計をしている体で左腕を身体の正面に持ってきてチェック。名古屋初日までは「分かってる期限付きなんだろう」のタイミングで時計チェックしてたけど、東京初日では「永遠が聞いて呆れる」のタイミングまで後ろ倒し。京セラ初日と長居2日目はジェスチャー自体なし!
やらなかったのがどっちも大阪だったんだけど、間の日産とかどうしてたんだろう……気になる……。

ものすごく主観的だけど今回のWorlds endって……なんていうんだろう、今までのWorlds endの歴史に今の気持ちを乗っけたみたいな、今までの全部のWorlds endをものすごくでっかい「今のWorlds end」で包んで差し出されているみたいな……今までのWorlds endでもありその全てを越えているみたいな、最強のWorlds endだと思った。
昔と同じ映像演出、「オーオオーオオー」から、大海原をバックにして全てを昇華するようなファルセット、そしてAAGのような最後のロングトーンへと展開していく。
そのどこまでも伸びていくようなロングトーンに、ああこの人たちは本気で「どんな世界の果てへもこの確かな思いを連れて」いくつもりなんだ、って、わかったような気がしました。
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